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103/126

103、どうかしている~ヒューマンドラマ~

 こんなご時世。

 

 旦那の会社で最近コロナ感染がまん延しているらしい。

 食後のインスタントコーヒーを注ぎ、彼のカップをテーブルに置くと、

「ありがとう」

 と、一言、旦那は一口すする。

 幸いにも、私が勤めている職場は、コロナ蔓延はない。

「やっぱり、お子さんが学校からもらってきてっていうケースが凄く多くて・・・あとね、上司達がこっそり飲み会とかしちゃってさ、そういうので感染とか」

 旦那はそう言うと、ことりとカップを置きテレビを観入る。

 私はコーヒーを一口飲み、

「でも、そんなに流行っているのなら、あなたも罹るかも」

「そうだね。実はもうすでに罹っているかも」

「・・・それは、たまたま症状がでなくて、分らなかったと・・・うん、私もお互いにあり得るね」

「そう。だから免疫をしっかりつけて、寄せ付けないにしないと」

「そだね」

 私はテーブルに置いたカップを両手で持ち啜った。

(最近、仕事、忙しくて、うまくいってないからなあ。療養で長期休みいいかも)

 ふと、そんな考えが過ぎった。

「ま、もしなったら、よろしく頼むよ」

「それね。私も休めるね・・・今のご時世だったら感染しても・・・」

 何気ない一言に旦那は、振り返りじっと私を見た。

「駄目だよ」

「へ」

「そういう考え」

「・・・・・・」

「なったら、もの凄くきつくなる人だっているんだよ。もしもなんてこともないとは限らない・・・元気なのが一番、そんなの思っちゃだめだよ」

「・・・はい」

 私はしゅんとうな垂れる。

 旦那は私の頭を撫で、にやりと笑った。

「心と身体あってのものだよ。仕事が行き詰っていても・・・ま、いざとなったら辞めりゃいいじゃん。気を楽に・・・ね」

 お見通し・・・その通りだ。



 ならではの。

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