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王族の考え

なかなか書けず、遅くなりました。

「とても素晴らしい戦いだった。両陣営に盛大な拍手を!」

自分の本音を巧みに隠しながら国王が締めの言葉を言った。それにともない会場全体に拍手が鳴り響く。

それを聞きながら王妃はなにも言わずに立ち上がると歩きだした。

「どこにいこうというんだい」

「……勝利したあの子達を労いに。あとバカを我が子のところにも」

「……了承した」

王妃はそれだけ聞くと振り向かずにそのまま歩いていった。当然のごとく後ろに騎士団長と宮廷魔術師師団長を連れて。

三人が出ていくと国王は一目も憚らずに手すりに拳を叩きつけた。

「くそっ!」

国王の思い描く結末とは真逆のことが起きてしまったための行動なのだが、これは国王達がここで戦わないという選択をしていたとしてもただの先延ばしにしているだけなのだが、それにかんしては国王達が知らないだけ。アルフェーナ達がいつかやろうと画策していたのが前倒しになっただけなのだ。

そんなことは知らない国王達。それでも戦うという選択をしたのは国王達であり、負けたのも国王達のせいなのだが。

「なぜ負けたのだ。あの二人を出していれば……だがそれでは公爵に漬け込まれる。これが最善手か」

考えを巡らせるも今以上の事を思い付かないので項垂れる国王。

「くそっ!シナリオとかなりズレているようだ。本来ならこの催し物やらない、だが……くそっ、なぜやってしまって……なぜ」

自分の考えと気持ちが全然真逆の事をしていることに困惑する。

「………はぁ、考えてもわからんことはわからん。それよりもこれからの事を考えないとな」

国王はそういいながら観客部屋を後にした。

時間は少し巻き戻り、王妃部屋から出た頃、王妃達は廊下を早足で移動しながらも話し合いをしていた。

「あの子達の実力どう見ますか」

「剣を見せたあの娘ですが、我流も我流がいいとこですね。めちゃくちゃな剣筋、子供のような大振り、ですがその速さは……正直にもうしますと私並みかと」

「それほどですか!騎士団団長であるあなたと同じと」

「はい。ですので騎士団総出で相手をしてやっとかと」

「たがそれもあの娘が魔法を使わなければの話じゃろ?」

「どう言うことですか?あの子は身体強化をしていたではないですか」

「そうです、身体強化をしていました。身体強化だけをしていたとも言えます」

「それは……風魔法を使っていなかったのですか!?」

「そう、速度の加速に無意識とはいえ風魔法を使います。それは熟練になればなるほど無意識かで使えるほどに。それをあの娘は意図的に使わなかったのです。こういってはなんですが、あの娘にとっては戦うより魔法を使わないように意識するほうが大変であったと思うのじゃがな」

(確かに、あそこまで大雑把な娘は初めて見た。あれは理屈など考えずに直感となんとなくで己の力を制御しておるな。そのようなものが理屈やらなにやらを覚えたのなら……どれ程の化け物になるというのだ!)

騎士団団長は武者震いが止まらなかった。今すぐにクルサの元に行って剣を教えてやりたいと思うほどに。

でも王妃のそばにいるためそんなことを出きるわけもなく、流行る気持ちを押さえた。

「それよりもワシは二番目の娘が気になる。あれほどの才、どうしてワシの耳に入ってこなかったのか」

「そうだな、あの娘にかんしては既に完成された強さがあった。私が教えたところで害でしかないだろう」

「騎士団団長が教えて害にしかならない。それほどの実力があるというのですか」

「というよりは……実力が開きすぎているのですをそういう意味での害なのです」

「実力が……」

「私が現在いる領域をあの娘はもう通り越しておるのです。あの歳で……才なのか気が狂うほどの修練なのか。そこはわかりません」

「そうなのですね……魔法はどうなのですか?」

「それこそ見ていらっしゃったじゃろ?」

「あなたとの実力差です」

「…………認めたくわないですが、ワシよりも上です。百戦して百戦負けます」

「剣も魔法も国の最強を超えている。そこに同じか少し実力が劣る者が一人いる。それが公爵の者……危ういですね」

王妃はアルフェーナの危険性を国王よりも正確に認識している。だが、正しく認識しているからこそ、手出しをすろという愚行がどれ程危険なのかをわかっている。

「ですが、手を出せば……国が滅びますか」

「滅びますね」

「滅ぶでしょうな。なんとか勝てたとしても国としては成り立つまい。どっちにしても滅ぶのは確定しています」

「……王族としてはいい印象を持たれていないでしょうね」

「「…………」」

肯定と言わんばかりの沈黙を二人がする。

「私個人との繋がりなら」

「あるいは……ですね」

「彼女は……感情や友情と同じくらい益を得られるなら取る者だと思います。遅いよりも早いことに越したことはないと思います」

「…………今日は止めます。後日会える日をセッティングしてもらいます。あなた方も余計なことをしないように。下の者にも暴走しないようにしておいてください」

「「承りました」」

「その言葉を信じます。これ以上はもうこちらはなにもしない、なにもしません。これからよき関係を築いていきたいです」

王妃の顔には疲労がありありと浮かんでいる。ただアルフェーナ達とのことを考えているだけなのに。それほどの緊張感を持って話し合わないといけないということなのだろう。

それからも三人の話し合いは続いた。

今回の小説ざっと紹介コーナーのお時間です。

『異世界はスマートフォンとともに。』第三巻の後編についてです。

いろいろありバビロンの庭園の主になった冬夜、そこからまたもたくさんのことがあり、4人と婚約することになった。

何があったか知りたい方は書籍、電子書籍をお買い上げお願いします。

また次回お会いしましょう。

ではでは~

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