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大切な友とそれを見る両親達と

遅くなりました

『おつかれー』

戻ってきたエルザをアルフェーナ達は笑顔で向かえた。それは客席で観ていた者が反感を買いたくなくて見せているひきつりながらな笑顔でなく、友人を健闘を称える心からの笑顔だった。

それを見せられたエルザは、不覚にも涙が流れそうになった。

この試合内容を見て、そんな笑顔をくれるのはアルフェーナ達くらいなものだからだ。

「ありがとう」

「……なにの感謝?」

エルザのいきなりの感謝にクルサが間髪いれず聞いてきた。

「えぇと……」

さすがのエルザも聞き返されるとは思ってなかったのか、なんて答えたらいいの戸惑っていた。

「それがわからないのはあんたくらいよ」

困っているエルザを助けるようにアルフェーナがクルサの頭を軽めに叩きながら言った。

「えぇー?そんなこと言わなくてもちゃんと言ってくれればいいじゃん」

「えぇっと…………うぅぅ~…………」

エルザとしてもいつものように感謝をすればいいということはわかっている。

だけれども、今回のこれはアルフェーナ達にかんしていえばなにもメリットがないことだった。なんなら王族に楯突くことでデメリットのほうが大きい。それでもエルザの側についてくれたことをエルザは心のそこから嬉しかった。それを言葉にするにはどうすればいいか悩んでしまうほどに。

「……うん?」

エルザの異変にさすがのクルサも気がついたようだ。というか、顔を真っ赤っかになっている時点でわかってもいいというものなのだが。

「あの、その……ありがとう……ございました。皆様のおかげで、こうして、最高の結果を手繰り寄せることが出来ました」

クルサに何か変なことを言われる前に、エルザが頭を深々と下げお礼を言った。

それに対して、

「普通に感謝されるのはやっぱり慣れないわね」

「そうだね、でも嬉しいもんだね」

(わたくし)達はなにもしてないんだけどね」

『そうそう』

「ふふっ……さぁいきましょう?」

それぞれの返しに思わず笑みがこぼれてしまうエルザ。そして珍しく自身で促して歩きだした。

そんなふうに去っていくエルザを客席から眺めている者達がいた。

生みの親であるスカーレット夫妻と育ての親であるボルエナルト夫妻だった。

スカーレット夫妻はいままで会っていなかった娘の強さと、交友関係、その友人の強さに驚愕していた。

一方ボルエナルト夫妻は、いままで頑張っていたことを知っているので強いことを知っていたけど、ここまでとは思っていなかったので口を半開きにして呆けていた。

「まさかここまで強いとはな」

「そうですわね。産みの親としてはとても嬉しいことですけど」

「私達はあの子がとても努力していたのを知ってはいました。でもそれは知っていただけのようです」

「あれほどの力を持っていたなんて……驚きです」

「だが、勝ってくれたこと、それよりも傷を負うことがなくてよかった」

「それにかんしては私は気にしていなかったがな」

「それはどうしてですか?」

スカーレット公爵の少し情がない言葉にボルエナルト男爵が疑問を投げ掛ける。

「お主は戦闘といったものを嗜むか?」

「恥ずかしながら努力をしてもダメでしたので学生の時にやめております」

「ならばわからんもの無理はない。あの子の……いや、娘側の者達は一定の力量がある者が見ればすぐにわかる実力がある。それこそ、目の前で対峙した副団長どもは余計にわかっただろう」

「そうなのですか?ならばなぜ戦ったのですか?」

「それは武芸を扱うもの全てに通ずる、自分の全力を知りたいという欲のせいだ」

「欲、ですか。ですがそれは訓練でわかるものでは?」

「確かに、訓練でわかる全力は確かに全力だ。だが訓練だからこそわからない全力もある。それは、人を殺すと決めたときの全力だ」

「「っ!?!!」」

ボルエナルト夫妻が息をのむ。だがそれは命のやり取りをしたことがなく、武芸をたしなわないボルエナルト夫妻だから仕方ないことである。なのでスカーレット公爵夫人はわかるのか頷いていた。

「ですが、その……それは仕方がないことなのでは」

「確かにな……訓練の相手は実力が拮抗、もしくはある程度上の者と当たる。格上過ぎると相手をするほうが訓練にならないからな。それに殺す気で行ってしまえば相手を殺してしまう。そうなっては監獄行きだ。普通ならやらん。だが今回は違う、殿下からの命令もあり、さらに格上どころか天地がひっくり返っても勝てない相手なのだ。枷が外れても仕方がない」

「先の二人がそれほどとは……それならばエルザはチェスター殿下よりもそれほど強いということですか!?」

エルザの以外すぎる強さに驚愕しながらボルエナルト男爵が問う。

「いや、それはないだろう」

「それはなぜですか?エルザも彼女等とともに訓練をしているのです。それならば」

「確かに訓練をともにしているだろう。だがそれは教える教わるの立場でだ。言うなれば、新米騎士を騎士団長が教えているようなことだ」

「それほどなのですか……それほどの差があるというのですか」

「あぁ、あの二人からはそれほどの圧を感じた。それに……」

スカーレット公爵はそこで言葉を区切るとアルフェーナを見ながら眼を細めた。

(彼女だけは今でもかなり押さえているな。隣のもう一人の子は押さえるのが苦手なのだろう。かなりの圧が駄々漏れだ)

スカーレット公爵がそんなことを考えているとボルエナルト男爵が聞いてきた。

「それに、なんです?」

「いや、なんでもない。それより我々もあの子達のところに向かおう」

「そうですね」

そうして二組の親子もアルフェーナ達のところに向かった。

それでは小説ざっと紹介コーナーの時間です。

『異世界はスマートフォンとともに。』第三巻の中編についてです。

イーシェンのあと海に赴いた冬夜達。そこで四獣の一角玄武を召喚して、海の中に見つけた古代遺跡に向かい、そこから転移、転移したとこでフランシェスカと出会い。転移したところが、バビロンの庭園であると知る。

この後は書籍、電子書籍を購入、アニメの観賞、購入をお願いします。

それではまた今度をよろしくお願いいたします。

ではでは~

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