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卑怯に走るがそういうのはすぐにダメになる

遅くなりました

「これより大将戦を行います!両者、前へ!」

その声とともにチェスターとエルザが中央に向かう。どちらも堂々とした面持ちで進む。

「やぁやぁやぁ愛しの婚約者様。君とこんな形になるとは思いもしなかったよ」

「その愛しの婚約者の友人のことを悪く言うからこうなっているのです」

へらへらと笑いながら言うチェスターに対して、氷点下の眼差しで見つめるエルザ。

「チェスター側、チェスター・フォン・アルカネーゼ王子殿下」

高々と両手を上げるチェスター。それに拍手が起きるが、閑散としている。コポルサの時に起きていたほどの大拍手にならなかった。

「エルザ側、エルザ・フォン・ボルエナルト様改めて、エルザ・フォン・スカーレット様」

姿勢を正しくして直立にたつエルザ。こちらは拍手は皆無だが、今度はなにをしてくれるのかという期待が客席を包んでいく。

「試合開始!」

合図とともにチェスターが突っ込んでいく。

「先手必勝!」

腰に下げている模擬剣を薙ぐ。

エルザはそれを障壁を張って防ぐ。

チェスターは障壁を関係なく模擬剣を振るいまくる。そのせいでとうとう模擬剣が折れてしまった。

「おやおや?これでは攻撃出来ない」

「?……なにをいっているんですか?」

攻撃する手段などいくらでもあるはずなのに、そんなすぐに嘘だとわかる言葉を、もとから棒読みで言う。

そんなことをいいながらチェスターは腰の魔法鞄(マジックバッグ)から一振の剣を取り出した。

「それは」

「いやいやこれは反則ではないよ?ルールにちゃんと武器が破損したら持っている他の武器を使ってもいいということになっている」

エルザが国王、王妃の方を向くと、王妃はとても申し訳なさそうに頷き、国王はチェスターの行動に満足なのか、エルザの方を見ようとせず笑顔で頷いていた。

「……わかりました。殿下がそう言うのであればそれでいいです」

「おぉ、感謝する」

「ですが……それで負けてはとても恥ずかしいというものです」

エルザの言葉にとある二人を除き全員が力強く頷いた。誰しもがそう思っていたんだろう。

「心配には及ばん。なぜなら!……私が勝つからだ!」

話している途中で無拍子で近づいたチェスターが剣を思いっきり振り下ろした。

エルザはそれを半身を引いて最小限で避けた。ちょうどいい高さに降りてきたチェスターの頭に正拳突きを放った。

それを慌てながら体をひねり横に転がった。

「うおっとぉお!……ふぅ、危ない危ない。私の美しい顔に傷が出来るところだった」

「ちっ……そのまま当たっていればいいのに」

チェスターのキザったらしい言葉に対して盛大に舌打ちをしながら苦々しい顔で呟いた。

「ただの剣術では君に攻撃を当てることは不可能だろう」

「なら降参しますか?」

「いや?それはないだろう、なぜなら!」

先程とは違い、格段に速いスピードで近づき、腰に添えて極力刀身を隠すようにしていた剣を横薙ぎに振るった。

「私が勝つからだ」

それをエルザは踏み込んできて剣を振るった瞬間のチェスターからバックステップで距離をとりながら木剣で突きを放った。

両者の得物がぶつかり合う。

普通ならチェスターの剣がエルザの木剣を切断する。だけど先に振り抜いているチェスターよりもエルザの速度の方が速い。

そのためぶつかった瞬間、両者の得物が弾かれて上に上がる。

「あっ!」

「そのような暇があるのでしたら、すぐに攻撃に転じなさい!」

武器が手から離れてしまったのでそれを眼で追ってしまい、あまつさえ間抜けな声を上げるチェスター。

それを叱責をしながら態勢を戻して近づき、胸ぐらを掴むと、素早い動きで背負い投げに転じた。

「ぬぅおぁあっ!」

いきなり司会の光景がブレながら上下が逆転して、驚くチェスター。驚いている最中も投げられているので背中から受け身もとれずに落ちた。

「かっっはぁっ!?!……なんで、()()を」

「これはアルフェーナ様とクルサ様から教わった()()です」

その答えに眼を見開いて驚きをあらわにするチェスター。

それもそうだ、なぜならこの世界に柔道も柔術も存在しないのだから。

わざわざ接近して、相手を掴んで、背負うなんてことをしなくても、近づいたなら格闘で殴り蹴ればいい、魔法で吹き飛ばせばいい、剣で斬ればいい、対処のしかたなんていくらでもあるのだから。

だからこそアルフェーナとクルサが教えた柔術はこの世界の人に刺さる。

だがチェスターは、まぁ、いままでの言動からこの世界ではない世界の記憶を持っていて、しかもアルフェーナとクルサと同じ世界、地球の日本にいたのがわかる。

でも柔術を受けたことはないのだろう。すぐに投げられた。受け身も出来ない。いまだに悶絶している。王家の人間だとしても、地球を知っている者だったとしても、すぐに立ち上がらないのはどうかと思う。

「どうしたんですかチェスター様。いつまで寝ているつもりですか?戦場では……死んでますよ?」

チェスターの顔に近づいたエルザは呻くチェスターの顔を踏み潰しにいった。

「うぅおっあっ!!?!」

突然の強攻にチェスターが汚れることかなぐり捨てて地面を転がり逃げる。

「危ないではないか!私の綺麗な顔に傷が出来てしまうではないか!」

「傷を作ろうとしているんです。それに無傷で終わろうだなんて……ナメるにもほどがあります」

「ナメてなどいないよ。余裕があるといってほしいね」

「……それがナメていると言っているんです!」

エルザが両手に魔力を漲らせるとチェスターに向けて放った。




それでは小説ざっと紹介コーナーです。

『異世界はスマートフォンとともに。』第三巻についてです。

イーシェンの異変解決のためイーシェンに転移した。そしていろいろしてなんとか解決した。

そのあとみんなで海にいき玄武を仲間にして海の調査へ、そしてバビロンの庭園を発見。

いろいろありみんなと婚約することになった冬夜。

この後は書籍、電子書籍を購入してください。

それではまた次回に。

ではでは~。

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