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二人の行方は

今年最後の投稿です

極魔法に呑み込まれたコポルサ。それを目にして客席から悲鳴が上がる。

アルフェーナが極魔法を解いて、晴れるとそこには()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

『えっ!』

その光景に驚きの声が上がる。

「な……ぜ?……」

「殺すわけないでしょう?別にあんたの魔法くらい避けられし、でも避けたら後ろの客席にいる全員が死んじゃうから受けただけだし」

「ですが、なん?…で、私の体は凍って……」

「そこまで完璧に制御出来なくて自分の魔法って言わないでしょう?」

アルフェーナはさもそれが当たり前だと言わんばかりに普通に言う。

「ははっ……勝てないわけだ。自分はそこまで魔法を操ることなんて無理ですからね」

ふらつきながらもゆっくりと立ち上がるとアルフェーナに深々とお辞儀をしながら言った。

「完敗です。もしよろしければ私をでし」

「それはお断りしているの。教えることはしているけどそれは弟子というわけではないの。学園の部活っていうだけだから」

「そ、そうですか……では自分もそこに通えば!」

「流石にお断りするわよ」

「ですよねー」

公衆の面々だというのに分かりやすく肩を落とすスラリア。

「どうしてもって言うなら……この二人に話を聞きに行きなさい」

「これは?」

そう言うとアルフェーナは懐に入れていたメモ帳にとある二人の友人の名前を書くとスラリアに手渡した。

「私の友人よ。その二人とはよく修行を一緒にしているからね。コンタクトとれれば私の足掛かりになるわ」

「ありがとうございます!頑張ってみます!」

アルフェーナはスラリアを見ないでエルザ達の元に帰っていった。

「あぁーあ、可愛そうに」

「あら、なにが?」

戻ってきたアルフェーナに対してクルサが苦笑いを浮かべながら言った。

「アルが教えた二人ってあの二人でしょ?」

「えぇ、ベレノーラとプラートよ」

「あちゃー」

その名を聞いたクルサが思わず天をあおいだ。

「そのお二方がどうかしたのですか?とても優しい方々でしたが」

『うんうん』

エルザが代表して聞いた。それに対してほかの面々もそれに同意する。

「あぁ、みんなは知らないんだっけ?あの二人ってね、今王国にいないのよ」

『え!?』

突然の告白に驚くエルザ達。それもそうだろう、ついこの前まで会っていた人が王国にいないなんて言われたのだから。

「王国からいない?王都にいないではなくてですか?」

ブレンナが疑問をぶつける。

「あの二人めちゃくちゃ移動速いのよ。だからつい数日前でも王国から出ているはずよ」

そう、ベレノーラとプラートは各地を転々として修行及び巡礼をしている。

修行は主にベレノーラに対してだ。騎士なのだが冒険者としても大成しているので各地の強い魔物を討伐している。

本来なら馬車や魔道具移動になるのだが、ベレノーラは走ったほうが速くて、修行になるからと言う理由だ。

巡礼はプラートに対してだ。修行僧のプラートは当然徒歩移動なのだが、プラートと曰く「走るやつもいるから俺も走る」とのことなので走っている。でもそのスピードは当然ベレノーラ並みなのでとてつもなく速い。普通の巡礼スピードより数十倍速いらしく、この前アルフェーナ達と集まったとき「俺既に十週目なんだよな」とぼやいていた。

アルフェーナがそう説明すると、それを知っているクルサ以外の全員がスラリアに対して哀れみの視線を向けた。

「その二人は……見つかる、もしくは会えるのでしょうか」

「ほぼ無理でしょ。追いかけるよりならここで待っていて会うほうが確率的には高いわよ」

「……いつ来るかは?」

「わからないわよ」

『ですよねー』

もうスラリアがあの二人に会えるかは神のみぞ知るといった感じだ。

「そんなことよりエルザ」

「はい」

「最後はあなたよ……しっかり決めてきなさい」

「……はい。私の、いままでの努力と、家族への愛、そして皆様との友情に誓って」

あまりにも重い思いに全員が苦笑する。けど嫌な気持ちにはならない、その言葉が本気だとわかるから。

「そこまで気負わないでと言いたいけど、今回ばかりはいろいろ決まっちゃうからね。やばくなったら私達が全力で止めて上げるからやり過ぎるくらいにやっちゃってきなよ」

「はい!」

気合いを入れたエルザが中央に向けて歩いていった。

その一方チェスター側は戻ったコポルサとスラリアがチェスターを前に項垂れていた。

チェスターは鬼の形相で二人を見つめながら、

「なんだこの体たらくは!」

「「申し訳ありません」」

「これで我々の負けは確定してしまった。大将戦に勝ったとしてもどうにもならん」

「チェスター王子、それは」

「いいわけはいらん。こうなれば圧倒的に勝つしか」

「それは不可能だと思います」

チェスターの言葉を遮ってスラリアが言った。

「…………は?」

チェスターはその言葉に呆けてしまった。

「貴様、それはどういう意味だ」

「そのままの意味です、チェスター王子。ですがなぜこんな簡単なことがわからないのですか?私達の戦いを見ていたのならわかるはずなのですが」

「そんなもの、貴様らが弱くてあいつらが強すぎたで終わりだろう。だが私の相手は婚約者様だ。万に一つ負ける要素はない」

チェスターはなんでかわからない自身を持ちながら胸を張る。

そんなチェスターを意味がわからないといった感じで見るコポルサとスラリア。

「それを本気でおっしゃっておいでなのですかチェスター殿下」

「本気も本気さ。それに女性に負けるなんて男の恥さ」

そんなことを言うチェスター。それなら女性に負けたコポルサとスラリアはどうなのかということなのだが。

「チェスター殿下それでも!」

「見ていなさい。これがぎょしかたというものを見せてやろう」

そう言って意気揚々と向かうチェスター。

そんなチェスターの姿を不安そうに見るコポルサとスラリア。

これから稀に見る一方的な戦いになるとも知らずに。

今年最後の小説ざっと紹介コーナーの時間です。

『異世界はスマートフォンとともに。』第二巻の後編についてです。

不思議な少女ことリーンと出会い、城下町に出て浮浪児の少女とも出会い、いろいろな流れでイーシェンに行くことになった。

この後は書籍、電子書籍を購入してください。

それではよいお年を。

ではでは~

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