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叩きのめすための準備

遅くなりました

そうして会場を出てきたアルフェーナとエルザは、エルザの控え室にやってきた。

そこにはすでに【精霊会】の満面が揃っていた。

「おっ、やっときたねぇ~。待ちくたびれたよ!」

会場から早々にいなくなっていたクルサが満々の笑みを浮かべていた。他の面々はそんなクルサを苦笑して見つめていた。

「やっぱり息苦しいかったみたいね。落ち込んでいるのかと思って損したわ」

「そんなこと思ってないくせに。まぁいいけど!そんなことよりも」

「ちゃんと準備はしてきたわ。三対三の対決、こっちは私とエルザ、そしてクルサの三人が出る。あっちはチェスターと他二人、場所は大修練場で、()()()()()()

「え?」

アルフェーナの言葉にエルザが疑問の声をあげる。

それもそうだ、確かにアルフェーナが加えた部分は確かにある、でも最後のほうは国王が決めていた。

「国王陛下が決めていたことは」

「それすらも折り込み済みよ。あいつがどんなことを言ってくるのかもね」

「そう……だったのですか」

「えぇ、それにエルザ以外にはどうなってもいいように数パターン伝えてあるから、どんなことを言われても大丈夫だったのよ」

「マジ、アルの言ったことがことごとく当たるから……さっきまでみんなで、アルってマジで預言者なんじゃないって話しになってたよ」

『うんうん』

クルサの言葉に他の面々も頷き出していた。

「こんなものわね、情報をかき集めて、精査して、考えればこれくらいのことは予想出来るわよ」

「考えることは出来るけどさ……ね?」

「えぇ、考えたとして、どこまで考えているのか分からないのよ。少し先くらいは予想出来るけど」

クルサとブレンナが苦笑を浮かべながら話している。クルサはともかく、ブレンナも予想は出来るが、アルフェーナほどの予想は出来ないと言った。それほどアルフェーナの予想は上記を逸しているのだ。

「まぁそんなことはいいわ。それよりも()()準備できてる?」

「おう、それは準備万端よ!」

そう言ってクルサはテーブルの上にスーツケースを出すと、エルザに中身が見えるように開いた。

スーツケースの中には衣装と手甲、バックル、イヤリング、ネックレスが入れられていた。

「これは?」

「私がエルザに合う魔道具といろいろ付与された布地で編んだ服よ。採寸は完璧だから、手甲も自動的に合うようになっているから」

「ありがとうございます。でもここまでしてもらって私どうしたら」

「……別にいいわよ?友達なんだから、でもそれでも気になるなら後で何か奢って?」

「……はい!」

エルザが満面の笑みで返事をする。それを見るだけで全員が笑顔になる。

「ほら、早く着替えなさい。遅れたりしたらなに言われて文句言われてハンデつけられるか分かったもんじゃないんだから」

「わかりました。すぐに着替えます」

そう言って着替え出すエルザ。それを全員で手伝う、脱いだドレスを貰い、用意した服を渡し、着づらいところを手伝い、手甲を嵌め、アクセサリーを取り付けた。

「靴はどうしますか?」

「それも用意してるわよ」

ブーツを持ってくるブレンナ。それを履いて紐を結び、履き心地を確かめるために少し動いたり、ジャンプしたりしている。

「あら?これは……なにも違和感はない感じですが……少し重い?ですか?」

「あら?これに気がつくなんて成長したわね。このブーツには仕込み剣に移動補助、重量軽減、短距離転移の術式を書き込んであるのよ。だから普通のブーツより軽めになるようにしたんだけど、ブーツの素材もぃぃ素材にしたから重量が出来て、普通のブーツよりほんの数グラムだけ重いのよ」

「そうだったのですか……でもこれくらいでしたら問題はありません。再度ありがとうございます、これ程の物を用意してくださって」

エルザは深々と感謝の気持ちを込めた頭を下げた。

「ほら、もうそんなに頭下げなくていいから、さっさと終わらせてみんなでお茶しましょ」

「おう!」

「はい!」

アルフェーナを先頭に、クルサとエルザが続いて、ブレンナ達はその後からついてきた。

アルフェーナ達が通ると、貴族と使用人が道を開けるように脇に避けていく。

貴族達はヒソヒソとアルフェーナ達の事を話している。だけどその内容は、

「彼女達が?」

「あぁ、これからチェスター殿下達と戦うらしい」

「エルザ様はチェスター殿下とは」

「婚約しているはずでさが」

「どうしてでしょう?」

「それよりもチェスター殿下のメンバーです」

「あれは反則だろう」

「ですがあのグラビトン公爵令嬢様がいいと」

「それにしても……」

そんな声があちこちから沸き上がる。それを聞きながらもアルフェーナ達は脚を止めずに大修練場に向かった。

大修練場が近くに迫ると、チェスターがいつも取り巻きにしている貴族子息、令嬢が道を塞ぎ、その後で数人の騎士がニヤニヤと笑いながらその光景を眺めていた。

「アルフェーナ様」

「付いてきなさい」

不安がるエルザに対して、振り向かず、ただ堂々と歩いてその一団に迫る。

「おいおいおい!お前ら今からどこに行くんだぁ?」

「ま・さ・か、チェスター様と決闘しに行くなんて言わないでしょうね?」

「そんなわけないだろう?」

『あっはっはっはっはっはっはっはっはっ!』

そんな彼、彼女等を見ながらアルフェーナは歩みを止めず歩いていく。

「……おいっ!なんとか言えよ!」

何も言わずにただ歩いてくるアルフェーナにイラついた一人が手を伸ばしてくるが。

「邪魔」

伸びてきた手な手首を掴むと捻って転ばせた。

「がっ!」

「おいお前!なにしてるんだ!」

「衛兵!こいつを捉えろ!」

「わかりました」

とんだ茶番を繰り広げながら、後ろに控えていた衛兵が前に出てきた。

「この方に手をあげるとはどういうことですか?一緒に来たもら」

「私は公爵令嬢だと言っているわよね?おと……邪魔だって」

「ぐぺっ」

アルフェーナを捕らえようとした衛兵がやっと床に沈んだ。

いきなりの光景に言葉を失うチェスター側の貴族子息、令嬢達、顔を徐々に青くしながら後ずさっていく彼等。

「ま、待って……」

「待たない」

ちょっと急いでいたアルフェーナは話を聞かずに全員を沈ませた。

「あらら、やっちゃった」

「別にいいわよ。私より爵位が下なのに突っ掛かって来るなんてめんどくさい」

「後でなにか言われそう」

「後でなにか言われたらね?」

なにやら自信ありげに言うアルフェーナ。

クルサ達は少しいぶかしんだけど、それよりも気にしないといけないことが近づいてきているのでその事を頭の角に追いやった。

そして大修練場に入るとそこにはチェスターとチェスターに選ばれた二名がいた。

「さぁ、勝つわよ」

アルフェーナはそんななんでもないように言ってのけた。

今回の小説ざっと紹介コーナー。

『異世界はスマートフォンとともに。』第一巻の後編についてです。

水晶の怪物と戦い、いろいろあって王女様と婚約することになった望月冬夜。

召喚魔法では白虎が出て来て仲間になり、これからも頑張っていくと決意していく。

この続きは電子書籍、書籍購入にてお読みください。

それではまた次回に。

ではでは~

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