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通路について

遅くなりました

幹部達から反対意見を多く言われながらも、通路作りがどれだけ今後に必要かを懇切丁寧に説明して、なんとか納得させることが出来た。そして今は本部に帰還して、アルフェーナとセルネが工事をどうするかを 話し合っていた。

「現在こことここが直通で繋がっています。真ん中は大体ここです、ここにある土地を買い、家を建ててカモフラージュします。そして通路ですが、来た方向に進むと下水道に行き当たります。なので南に伸ばして、最終的に城壁を抜けて外まで直通にしたいです」

「うーん、確かに城壁抜けは考えてもいいけど、それなら城壁抜けたところに小屋とか建てておかないと危ないわよ?後下水道に抜ける直通も作っておきたいかな」

「ですが空気が淀んでしまいます。魔法で散らしたとしてもそれでも漂うものはあります。下水道の調査されたら魔法で誤魔化したとしてもバレる可能世知があります」

「そうねぇ……王都の方々に脱出路を伸ばしたとしても押さえられる、もしくは扉を開けられないようにしてしまえばただの行き止まりになってしまう」

「うーん、悩ましいところです。下水道の調査には冒険者送られると思います。それも中堅パーティーがです。そうなるとがっつり隠蔽をつければなんとか……バレないとは」

セルネが難しい顔で呟く。

確かにセルネが言ったように隠蔽を掛ければバレる可能性は低いが、中堅パーティーと言われていても実力者は何人かはいる。そういう人物は魔法を使って隠蔽を発見するのでなく、勘、音の反響、風の流れ、壁の色合い等を無意識の内に感じて隠蔽を発見してくる。そういうことをされるとどうにもならない。

セルネの顔にはそういった懸念がありありと浮かんでいた。

「うーん……悩みどころね。通路を下水道まで開通……開通したのなら、通路全体分の壁を取っ払うのでなく一部分だけ、扉分だけでやれば……あぁーでも隙間風でバレるか残した壁が倒壊するかもしれないのか」

アイデアを思い浮かんでもすぐに反対案が浮かんでしまってすぐに自分で却下してしまって、発案が停滞していた。

そんな風に悩んでいると部屋にミーゼが入ってきた。

「邪魔します姫。おう、お前もいたか、ちょうどいい」

「どうしたの?」

「なにかあったのですか?」

ミーゼは手に多くの資料を持ってきていた。なにかあったようだが、それがなんなのかわからなかった。

「はい。実は通路に出入りするための土地を買い取ろうとしたのですが、既に買い取りを希望しているところがあったのでその報告に来ました」

「報告ということはどこかややこしいところなのですか?」

セルネが難しい顔で聞く。現在裏社会、表社会で知らないものがいない【竜帝】、そんなところが現れたのなら土地の所有権なんてすぐに奪えそうなものだが、それは【竜帝】より格下がバックに着いている場合だ。つまり、

「今現在我々と争わないにしてもにらみ合いをしているのは何組かありますが、そのどれかがですか?」

「それなのですが……その場所を買い取っているのは神聖ネフェトゥルマ国なのです」

「はぁ?」

「なんですって!?」

アルフェーナは困惑の、セルネは驚愕の声を上げる。

「なぜここで神聖国が!まさかこちらの動きを予知して先手を打ってきたのですか……でもなぜ地下の事を、偶然なのですか?」

「偶然かどうかはわからないけど、バレている可能性はあると思う。流石に購入場所が的確すぎる。考えるのは地下通路を奪いに来てるか、こちらが欲しい土地を高額で売ってやろうとしているのか」

「多分ですが売却の方だと思います。私達が調べたところ、あちらの部隊、現在資金が無くなりそうですよ?本国からの援助が少なくなっているとのことです」

「ただの無能部隊だから見限られているの?」

「「ぶっ!」」

アルフェーナが神聖国の部隊が聞いたら不本意過ぎる発言を、セルネとミーゼが同意の意味を込めて吹き出した。その後も笑いを堪えようとして肩を振るわせていた。

「い、え……そうい、うわけでは……ないと思いますよ。ですか、まぁ見限られているよりは忘れられているが正解かもしれません」

「それはそれで可哀想過ぎる」

「私も言っていて悲しくなってきました」

アルフェーナとミーゼが敵に同情して肩を落としているとセルネが呟いた。

「ですがどうしますか?一応ある程度吹っ掛けられたとしても払える額は用意が可能です。でもこれで味をしめられてしまうのは避けたいのですが……どういたしましょう」

「そうね、確かにそれは避けたいわね。でも断りすぎて他に売られるとなると、もう一度候補地を探すのが面倒ね。最悪のケースは再選出の候補地をまた先回りされて購入されることよ」

「えぇ、まったくです」

三人でどうしたものか考えているとドアをノックされた。

「失礼します。今お時間よろしいですか?」

「う、うーん。いいよ」

「失礼します」

そう言ってミーゼの部下が書類を持って入ってきた。

「どうしたの?」

「はい、隊長から姫様の要望通りの場所を探していたところ、神聖国以外の者達と出くわしてしまったので報告に」

「うーん……また別のところ、それはどこなの?」

「はい、今回は国ではありません。組織です。裏の」

『はぁーー』

三人から盛大な溜め息がでる。

確かに国でないので、めんどくさい手続きはない、いろいろ考えなくてもいい、だが交渉関係は国よりめんどくさくなっていた。国は金があればある程度解決出来るからだ。

「どこ組織よ。こんなめんどくさいときにちょっかいかけてくるのは!」

「それなのですが……」

アルフェーナの問いに珍しくどもる連絡員。アルフェーナの部下にしては珍しい光景だ。

「どうしたの?驚かないから早く言って」

「いや、驚きはしないというか…なんと言いますか……あぁー、そのですね…………わかりました言います」

なにやら言い淀んでいると、アルフェーナが少しにらみを聞かせると連絡員は慌てて言うことにした。

「組織の名前は【コメディスト】、あの情報大好きのイカれウザ集団です」

『マージーかーーーー』

組織名を聞いた三人は天井をあおいで肩を落とした。

連絡員が言った【コメディスト】なる組織は、裏社会の新聞社と言われるほどの情報を集約されている。

一体どこから仕入れてくるのかっていう、各組織が厳重に保管しているであろう重要書類の情報、口頭のみでしてか伝えていない情報、書類の情報だが、見て暗記した瞬間に燃やしたものなどの情報などが、【コメディスト】側が決めた値段で売買されている。

「あいつらが動いて……まぁいつもどこかにいるから今回だけ動いたなんで言えないけど、それでもあいつらが情報じゃなくて建物を買うなんて……スタンスに合わない」

「そうですね。あいつらが買おう、していた建物と我々の候補地がちょうど合わさってしまった。なんてことがあるんですか?」

「いやー、ある可能性もあるけど、それは少ないんじゃない?なにかがあったと見るべきかな?ミーゼ」

「はっ!」

アルフェーナの言葉に姿勢をただして直立になるミーゼ。

「あなたが故意にしている【コメディスト】から情報を仕入れてきて、軍資金はセルネと要相談して、かなり多めでもいい、なんなら私も稼ぐから」

「姫が稼いじゃ本末転倒です。我々が要らなくなります」

「そうです、ここは私達にお任せください。これくらいはさばけないと」

「うん、りょーかい。ならこの件は二人に任せる」

「「はっ!」」

それから少し方針を決めた後今回の会議は解散となった。

どもどもです。小説ざっと紹介コーナーです。

『無職転生』第十巻の後編についてです。

ルーデウスとシルフィエットの結婚がつつがなく終わった後、ナナホシの実験が行われ、失敗した。塞ぎ込むナナホシを立ち直らせれるのか。

この後は電子書籍、書籍をお買い上げお願いします

それではまた次回。

ではでは~

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