三者三様
彼岸めんどくさかったぜぇー。仕事が。
そんなわけで遅くなり申し訳ない
セール(強制)とジシット(亡命)を仲間にして数日がたった。セールは今小まめにコントロール訓練をして、アルフェーナとクルサに剣を挑んでいた。
魔法はコントロールが元々よかったのかミグナット達に追い付いていた。威力も並くらいあるのでこれからだった。
それに発破を掛けられたのか意欲が燃えていて回りの音が聞こえないくらい集中するくらいになっていた。剣はアルフェーナとクルサが交互に相手して修正するところが見つかったらその都度教えて端正させていった。
セールにかんしてはそんな感じだった。一方ジシットは、
「どうりゃああああああああああああああああ!!」
「はぁあっ!」
「せりゃぁあっ!」
エルザとブレンナを相手取り剣の稽古をしていた。
察していたのだがジシットは魔法適正がかなり低かった。魔力はかなりあるのだが、放出する魔法はことごとく使えなかった。使おうとすると勝手に魔力が霧散、形作っても暴発、打つところまで漕ぎ着けても、前に飛ばそうとして真上に、前に飛んでもヘロヘロと飛んで1メートルもいかないで落ちる。そんな感じになってなってしまうので強制終了していた。
そのくせ強化系は世界最高峰に到達出来るくらいまで強力だった。だが無駄が多くて魔力が駄々漏れ、言うなればダムに水を貯めて、使うとき一つの穴から水を放出するが、別の放出する穴も同時に開いてしまっているみたいな感じなのだ。
だからアルフェーナは最初に魔力を漏らさず、体内に循環し続けられるように教えた。
だがジシットは意識してやれば出きるが、別の行動をし出すと出来なくなる。
なので今度は先に別の行動をしているときに循環をやる後付けにしてみた。これはなんとか形になるのだが、最初にやっている行動が集中し出すとすぐに出来なくなると、どうにも参った状態になってしまった。なので考えが近しいクルサに相談した。
「それなら素振りなんてどう?」
「素振り?」
「そうそう。アルがやらせてたのって模擬戦だったじゃん」
「えぇそうよ」
「それじゃダメダメ。あのタイプは強い相手と戦う時どんなに頑張ってもいつも通りになる。今練習していることなんて忘れちゃうくらいに」
「ならどうすれば……あぁ、そう言うこと」
「そっ。ならそのいつも通りを帰ればいい。素振りなら呼吸のように出来るだろうからそれに練習内容入れて、馴染ませればいいんじゃない?」
「なるほど……そっちのほうが短時間で習得できそう。早速やってみる、ありがとうクルサ」
「どういたしまして」
それからアルフェーナはクルサの助言の通りジシットに素振り中に循環をさせて馴染ませることにした。
結果から言うとジシットは一時間で軽くなら出来るようになっていた。普通なら数日かかるはずなのだが。……まぁジシットはいわゆる天才の分類に入っていたわけだった。
次の日には普段と変わらない素振りだが、体の中は魔力がちゃんと循環していた。
「天才ってすごいわね。教えれば直ぐに出来て」
クルサがそんな愚痴を呟いてきたが、アルフェーナは苦笑いしながら首を横に振った。
「確かに普通の天才はそうよ。でもね……」
「どうしたの?」
「あの人はこういう運動系ならその天才性を遺憾無く発揮出来るんだけど、こと勉学とかの頭を使うのはこの上なくバカの分類なの」
「…………それはなんとも……残念」
「はぁ~~~」
アルフェーナは盛大に溜め息をついた。どうやらその分野でかなり苦戦しているようだけど
「……アル、いったい何があったの?」
「………この前軍議での訓練、マンツーマンでやったじゃん」
「あぁしだした。アルその時あの人と一緒にやっていたけど、その時どうかしたの?」
「……確かにシミュレーションなのかもしれないけど、突撃しかしないなんてどうゆうことよ!」
アルフェーナが珍しく声を荒げた。それに対してジシットはこう言った。
「それは………………なんでだろ?」
ただのアホだった。
もう少し考えてから言ってみろと言ったら、
「突撃が好きなんだ。何も考えなくていいから。それに形式美っていうだろ?」
バカなことを言ってきた。
「…………もういいです。この訓練にかんしてはジシットさんは参加しなくてもよろしいです」
「うーん、そうなのか?だったら素振りしてくるわ」
手をヒラヒラと振りながら去っていくジシットを見て、アルフェーナは初めて挫折感を味わった。
そして数日経つうちにジシットは素振りから戦闘が出来るまでに成長していた。驚異的な速さだ。すでに身体強化系は【精霊会】でトップクラスになっていた、アルフェーナとクルサには負けるが。
そんなわけで早くも抜かれたミグナット、ポナーム、ミーナの三人はめげずに地道に伸ばしていた。やはりアルフェーナ達の中で訓練しているので、いやながおうにも間近で天才や才能に触れ続けていたため、ジシットとセールぐらいの天才や才能には馴れていた。
だがメマはまだその感覚がつき始めたばかりだったので焦っていた。その焦りが体にも出て素振りも荒くなってしまう、だから優しく諭した。
「メマ、別に焦る必要はないわよ?歩みかたはみんなそれぞれなんだから。急いで追い付こうとしても空回りするだけ、確実に進んできなさい。それにあの二人が抜いていったとしても、その遥か高みには私達がいるのよ?」
と言われたメマはその通りだと思った。今すぐジシットとセールを抜き返したとしてとしても到達不可能なところにアルフェーナとクルサが立っているため、競争はさほど意味がないのだ。
「……よしやるか」
そうして顔をおもいっきり叩いて渇をいれたメマは、今度は綺麗なフォームで素振りをやり始めた。
それにメマには身体強化系に特化したジシットとは違い、強化系も放出系も一流くらいには伸ばせる才能があった。
そんな風に新規メンバー三人が今までの停滞を振り切り力を伸ばし始めた矢先、突然の訪問者が訪れた。
「頼む!力を貸してくれ!!」
【魔法剣術研究会】のザカルがアルフェーナ達の前に土下座して懇願してきたのだ。
小説ざっと紹介コーナー。
『無職転生』第三巻の中盤といった感じかな?
ミクルド族の集落で正反対にぞくする場所にあるエリス実家に帰ることを決意するルーデウスとエリス。
そんな二人に護衛としてルーデウスが雇ったルイジェルドが付き従い、まず近くの町の冒険者組合で路銀を稼ぐことにした。
仕事は順調、裏取引も順調とよく進んでいた。
さて今回はここまでです。
また次回もよろしく。




