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新たな仲間

いやはや遅くなりました

「さっきぶりね先輩」

ジシットを見た他の面々は驚いていたが、アルフェーナだけは平然としていた。

「いったいどういうことよアル?なんでこの人がここにいるわけ?」

至極マトモなことを聞くクルサ。

「そんなのここに入部しに来たに決まっているじゃない」

それに然も当たり前のように答えるアルフェーナ。

「だからなんで?」

クルサ達の疑問は深まるばかりだった。

「それは俺から言おう」

当事者のジシットが挙手しながら言った。

「話は長くなるのだが……俺があっちを見限って浸いたというや訳だ」

『長くないし、一行分にもなっていない!』

みんなのツッコミが揃った瞬間だった。だが、

「その答え嫌い」

アルフェーナは答えがとても勘に触り不機嫌になった。

「ぐっ……」

後ずさるジシット。

「私は仲間を見捨てるやつも、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

無言で頷くジシット。自分の何がいけなかったのかわかったようだ。

「ふぅー……俺がここに来たのは強くなりたいからだ」

「ならここ以外でも別(れん)のに」

「俺は行けないんだ。爵位が低いし、得意魔法がないから何もできない。剣の腕も弱い、こんなやつを入れようとするとこなんてこの錬くらいだ」

嫌なことでも思い出したのか俯くジシット。

「私は来るものは拒まない。けどさっき言った通りのことをしたら容赦しない。わかった?」

「……あぁ、わかった。剣士としてもその手の事はしたくない」

ジシットはそう頷いた。

「ならこれからよろしく」

「よろしく」

二人は固く握手した。

「よろしくね~」

「よろしくお願いいたします」

「よろしくお願いします」

「「「よろしくお願いします」」」

クルサ、エルザ、ブレンナ、三人組の順に挨拶していった。

「さてみんな、新しく二名の新入部員にここでの事を教えて」

「なら私がお教えいたします」

エルザが前に出て、二人に【精霊会】のことを話し出した。

しばらくしてエルザが話終えると、アルフェーナはセールを連れて二つ隣の空き教室に向かった。

「クルサ後よろしく」

「了解」

ジシットはクルサに任せることにした。

空き教室に来るとセールの拘束を解いて、体の傷を全部治した。

「……何をするつもりだ?」

警戒心マックスで聞いてくるセール。緊張のせいか額に汗がびっしりとなっている。

「軽い運動よ。あなたは私に付き合えばいいわ」

「…………具体的には」

「私に全力で魔法をぶつけ続ければいいわ」

軽い口調で言うアルフェーナ。それに対してセールは苦虫を噛み潰したような顔になって返答に困っていた。なにやら意図を探っているようだが、そんなことに意味はなかった。アルフェーナはただたんに鍛練をしたかっただけなのだから。

考えても答えが見つからない(答えはもともとない)がセールは意図を探るため承諾した。

「いくぞ……炎獅子(えんじし)よ吠えろ、《ブレイズバースト》!」

セールの手のひらから放たれた爆炎がアルフェーナを飲み込んだ。

「ちょっ!」

防御もなにもせず受けたのを見て慌てるセールだが、少しして爆炎が消えるとそこには無傷のアルフェーナが不機嫌そうに立っていた。

「ねぇ、私が言ったの覚えてる?」

「は?」

何がなんだか分からず間抜けな声をあげるセール。

「私は魔法をぶつけ続けろって言ったの。何一回で止めてんのよ?吹っ飛ばすわよ」

ほんの少し殺気を向けるとセールは青ざめながら詠唱を始めた。

(いかづち)の槍よ貫け《ライトニングスピア》!氷柱(ひょうちゅう)の雨よ降り注げ《アイシクハフォール》!石の弾丸よ《ストーンバレット》!」

雷の槍が、氷柱の雨が、石の連弾がアルフェーナに襲いかかる。それを動かずに正面から受けたアルフェーナ。外から見たらアルフェーナが立っていた周辺に氷柱の壁と石の小山が出来ていた。

「やった………のか?」

呆然と呟くセール。そんな独り言に反応した者がいた。

「あら?まるでフラグを立てたみたいね。だけどその言葉は敵に言うものよ?なんで私に言うのかしら?」

それは軽い感じで言っているが、声はどこまでも冷えきっていた。セールに言われたことが琴線に振れたようだ。

「めめめめっそうもありません!ただ言ってみただけです!」

セールは震える体に渇を入れて怯えながらも答えた。その顔は蒼白になりかけていた。それほど恐ろしかったのだろう。

「…………ふ~ん?…………まぁいいわ。今回は合格ね、三属性を順番に使えてしかもその(とし)で中級を三発も、恐れ入った」

「それを涼しげに防がれるとショックなのだが」

アルフェーナがセールを褒めるのだが、セールには嫌みにしか聞こえなかったもようだ。まぁ全力で放った魔法を無傷で一歩も動かずに防がれればそうなるか。

「それが限界?」

「限界……そうですね限界です。凡人にはこれが限界なんです」

どこか諦めたような口調だが、拳はワナワナと震えるくらい握り絞められていた。さすがに悔しいようだ。

そんな心をアルフェーナは大好きだった。悔しさこそが自分を強くする作用だと知っているからだ。

「よろしい、ならより一層精進しなさい。私の心を射止めるくらいに。フフフ」

怪しげな笑みと共にアルフェーナはクルサ達のところに戻ることにした。

それをセールは少し赤らめた顔をしながら追った。


さぁ小説ざっと紹介コーナー!

前回に引き続き『無職転生』三巻冒頭の紹介です。

転移事件により転移中のルーデウスとエリス。そんな時ルーデウスに神と名乗るひ人影が現れてお告げを言います。

その後二人は着陸、気を失う。気がつくと目の前には悪名高いスペルド族、それから近くにあるロキシーの故郷、ミクルド族の集落にいきます。

とりあえず今回はここまで。

また次回よろしくお願いします

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