主犯捕まえる
暑さに負けずにいきましょう
「はぁー、まただよ」
「そうね、今週に入って六回目。よくもまぁ飽きないこと」
アルフェーナとクルサが登校している道中足を止めて下を向いた。そこには隠されていたが設置型魔方陣があった。しかも踏むと足首まで燃える炎がでる悪質なものだ。
なぜ結果を知っているのかというと試しに踏んでいたからだ。その他に凍るものや、電気を流すもの、岩の針が突き上げるもの等があった。そのすべて二人には意味をなさなかったが、他の人にもやっていたのが悪質なところだ。
二人はそれを避けて進む。
「この前エルザが蔦が絡まるのに引っ掛かって転びかけたって」
「ブレンナは引っ掛からないし、ミグナット、ミーナ、ポナームの三人はちょくちょく引っ掛かっているみたいね」
まだ発見を不得意としているメンバーがこの魔方陣に引っ掛かっており少ないくない被害があった。なのでアルフェーナはすぐに調査をした。そして犯人はすぐに判明した、がまだみんなに話していない。
「それでメマだけど」
「うん、あの子だけ魔方陣を仕掛けられていない」
「…………決まりね」
「てか、あそこしか犯人足り得ないし、こんなに分かりや過ぎると罠なんじゃないから疑うレベルだし」
「だからこの一週間調べていたんでしょ?裏に黒幕がいるかどうかも」
「その結果はなしだったけどね。はぁ~」
そうなのだ、この二人は複合魔法を使って、盗聴、盗撮で背後関係をみっちり調べた。アルフェーナは【竜帝】も動員した調査だったが、結果は無し。とてつもない無駄骨だった。
ちなみにこの嫌がらせが始まったのは十日前から。【魔法剣術研究会】との決闘から早三日目の出来事だった。
そしてなぜこれを放置しているのかというと、ただの訓練の一環だ。メマはまだしも他のメンバーはある程度上達してきた。なので察知、解除の訓練も追加しのだ。これは名前のとおり張った罠を察知して、回避または解除が出来るようになるものだ。これはブレンナが得意で他が不得意だった。
本来は不得意が普通なのだが、アルフェーナとクルサはまだ良しとして、ブレンナは異様に技術か高かった。そんなに毎日警戒しているというとレベルだった。
「いつかブレンナも教えてほしいね」
「そうだね、まぁいつかだけど」
そんなふうに歩いているとまたもや魔方陣を発見した。今度は足を止めることもなく踏み抜いた。当然発動するが魔方陣が光っただけで終わった。
やったことは単純、発動した魔法と同時に魔力を押し付けて蓋をした。これはその発動する魔法の威力を見余ると蓋の魔力で威力が増大、大ケガをおってしまうのだ。でも二人は必要最低限で抑えて止めて見せたのだ、まさに高等技術、驚くべき観察眼と力量だ。
「さてどうしよっか、さすがに毎日やられ続けると飽きる」
「工夫もないし単調、しかも仕掛ける場所は毎回違うけど隠し方や設置場所の傾向が片寄っているから感知使わなくてもわかる」
「調べた限りじゃそろそろ仕掛けてくるみたいだけど、それまで長い」
「こっちからいって叩くわよ」
二人はやる気のない顔をしながらフラフラ歩いていった。
●
その日の放課後、【精霊会】の活動を決めるアルフェーナがみんなの前でこういった。
「このところの幼稚なイタズラにそろそろうんざりしてきました。今日殴り込みにいきます」
「あの~私達まだあれで練習していたいのですけど」
エルザがおずおずと主張した。
「それについては、今後みんなでローテーションを組んで決まった一人がその日魔方陣を作る係でやっていくことにするから大丈夫」
アルフェーナはちゃんと代替案を準備しておく人だ。
「それでどこに殴り込みにいくんですか?それに誰が犯人なのかもわかっているのですか?」
「もちろん、それは後で話します。まずは来てください」
アルフェーナはみんなを促して廊下に出た。向かう先はお粗末な犯人の寝蔵、【魔法剣術研究会】の部室だ。
部室の前に到着したアルフェーナ達は扉の前に集まった。
「クルサ、恒例のお願い」
「りょ~かい~……っと!」
クルサは軽い感じで扉を蹴り壊した。いつもは飛ばすくらいに手加減していたのだが、よっぽどイライラが募っていたようだ。
「お邪魔しますねぇ~」
「おじゃま~」
そんなふうに入るといきなり左右から斬りかかられた。真剣で。
「ほい」
「よっと」
アルフェーナとクルサはいきなりの奇襲に動じず指と指の間で挟んで止めた。奇襲してきた奴らは奇襲ご失敗したことに驚き固まっていたので刀を離される前に床に叩きつけるように投げた。
「「ガハッ」」
「「グフッ」」
転がした者達を尻目にアルフェーナ達は部屋の中央に向けて移動した。移動中には手を出してこなかったが、周りから怨嗟のこもった視線が突き刺さった。当然無視していたがエルザ達は居心地悪そうにしたいた。
中央に立つとアルフェーナが、
「話がある。会長さん前に出ろ」
高圧的で上から目線で静かに命令した。
「てめぇ先輩に対してその言い方はなんだ?もっと言い方あんだろうが!」
「は?チマチマとしか仕掛けられない臆病者に対してどう言えばいいんですか?」
激昂した一人に対してアルフェーナはなおも上から目線で応対した。
「このっ!言わせておけ……」
「まぁ待ちなさい」
「ジシットさん」
前に出ようとした者を肩に手をのせ後ろにいたジシットが抑えた。
「君たちもそんな乱暴なことはよしてください。私達は無実です。信じてもらえないで……」
「あなたね?こんな子供みたいなことをするように仕向けたの」
「こどっ……いったいどういう」
「うん?あぁ、貴方には言っていませ、ん後ろの貴方に言っているのよ?」
そう言うとアルフェーナは集団の後ろにいた男子生徒を指差した。
視線が男子生徒に向けられる。
「な、何をいって」
「アタシらで調査したら貴方がそこの三人をあおって思考を誘導していたことは明白。証拠もあるから観念しといて」
「誰に頼まれているかもわかっているわよ執事くん」
「!!?!」
クルサとアルフェーナの言葉に動揺が隠せない男子生徒。額からは汗がだらだらと垂れて顔は真っ青になっていた。
「セールお前」
ジシットにセールと呼ばれた男子生徒は苦々しく歯を噛み締めると窓に向けて走った。どうやら窓を割って逃げるようだがそんなことは絶対に出来ない。
「どこ行くのセール君?」
回り込んでいたクルサが通せんぼした。
「くっ」
「行かせないよ?」
セールは窓が駄目だと分かるとすぐに方向転換して扉に走ろうとした。けどその前にアルフェーナが立ちはだかった。
たじろぐセール。一か八かとアルフェーナに飛びかかっていったがいなされて組伏せられた。組伏せたセールの上に乗るアルフェーナはまるで淡々と業務を終わらせるような口調で聞いた。
「さて、あなたにこんなことを頼んだのはいったい誰なんですか?」
アルフェーナは最後に薄く笑った。
さぁ始まりました小説ざっと紹介のコーナー。
今回も引き続き『無職転生』二巻の続きを紹介していきます。
前回は家庭教師になるまでいったのでその後について。
家庭教師になったルーデウス。エリスと剣王ギレーヌにまで勉学を教えることになりました。当然経験なんてシルフィにしかなく悪戦苦闘しますがなんとか頑張っていきます。
エリスはそんなルーデウスをなんか不思議なやつと思っているかもしれません。ギレーヌはすごいやつだと思っているかもしれません。
ある日エリスがルーデウス聖級魔法を見せてほしいといって、ルーデウスが見せることになりました。
そしてその日は世界史に残る一日となったのですがこの続き、はしょったところを見たいかたはぜひ本、または電子書籍の購入よろしくお願いします。
ではまだ次のあとがきで
ではでは~




