事後処理
遅くなりましたー
「ムッキャアアアアアアッ!おわんなぁああああああああああああああいいいいいいっ!!」
第五研究練にクルサの絶叫が響き渡る。それにともない目の前の机に山澄になっている書類が数枚舞う。
「クルサ様言わないでください、現実と直面してしまいます」
「そうよ、それに叫ぶ暇があるなら手を動かしてください」
「「「ウンウン」」」
左右の机からエルザ、ブレンナが疲れた表情でそれぞれの紙束の山から顔を除かせて、少しイラついた声で言ってきた。残り三人は同調するように頷くだけ。
「うう~そうだけど。やらせた当の本人が二日目で終わるなんて信じらんないよ」
六人は部室の端、窓側に座ることアルフェーナに目線を向けた
、アルフェーナは我関せずといった感じ?で借りた本を見ていた。
「おらぁあああ!アルゥウウウウ!何一人だけくつろいでんだよ!そもそもあんたが持ってきてやることになったことでしょ!自分のが終わったくらいで休んでんじゃねぇよ!」
さすがにぶちギレるクルサ。キレられた本人のアルフェーナは視線をクルサに向けるも、すぐに本に戻した。
「わかっているわよクルサ。さすがにこれにかんしては悪いと思っているから手伝うわよ。それにクルサ達は後二枚書いたら終わりだから頑張って」
「はぁ?どうゆえことよそれ」
アルフェーナの意味がわからない言葉に首を傾げるも、突っかかるくらいなら書類を終わらせようと思いまた書き出した。
それから書いているとエルザが疑問の声をあげた。
「え?これってどういうこと?」
「どうしたのエルザさん……あら?これって……」
エルザに続きブレンナも書類を手に首を傾げていた。
気になり近寄ると手の書類は既に記入されていた書類だった。
「これがどうかしたの?」
「はい、これはさっき未記入の山から取ったのですが既に書かれてあって」
「間違えて記入済みの山から取ったんじゃないの?」
「そう思ったのですが、見たらどちらの山も記入済みになっているんです」
「は?」
さすがにクルサも間抜けな声をあげた。そして何かに気がつきアルフェーナに顔を向けた。
「さっき言ったわよね二枚書いたら終わりって、それを分かりやすく説明しなさい」
「簡単なことよ?感知系の魔法をフル活動、それで読み取れた書類にインクを転移させて書いていっただけよ?」
『…………』
呆れた魔法の使い方に六人全員が唖然とした。
「…………ちなみにだけどアル、その行動はいつからやっていた?」
「えっと確か、私も書類作業の後半からやっていたわよ」
それなら今回でしか起きなかった珍事情に納得がいったと全員が納得した。
「出来るなら出来るって早めにいってよ!そしたらこんなにイライラしなくてすんだのに!」
「まぁまぁクルサ様。でもアルフェーナ様、なぜ今回だけだったのですか?三日前からこの作業をやっていたのに」
ギクッ、といった感じに一瞬だけ体を強張らせたアルフェーナ、傍目からは分かりにくい変化だったがたった一人、長い付き合いのクルサだけ気が付いた。
バレないように本に視線を向けた直後、いつ接近したのかわからないクルサがアルフェーナの肩をガシッ!と掴んだ。
「ア~ル~?まさかだけど忘れていたなんてことはないよね?」
「………そんなわけないでしょ」
「なんださっきの間は!それになんで眼を向けない!……おい、聞いているのかどっちなんだ、ハッキリしなさい!」
すごい勢いで肩を揺さぶるクルサ。なすがまにされるアルフェーナ。それをまた始まったといった感じに見る五人。
「この二人置いて書類を出しにいきましょう」
「「「「はい」」」」
ブレンナの掛け声と共に五人は書類の山を自分の空間魔法の中に収納して、すでに取っ組み合いになっているアホ二人を置いて職員室に向かった。
職員室は校舎にあるため研究練を出ようとすると廊下の奥から武装した一団がやって来た。
「あら?あれは……」
それに気が付いたブレンナがそちらに視線を向けると、相手側から殺気が籠った視線が複数とんできた。
「手厚い歓迎ですね」
「仕方ありませんよ、私達が潰した研究会や部活のメンバーが多数流れているんですから」
ミグナットの言葉にポナームが同調してミーナもそれに頷く。
やって来る一団は第五研究練にアルフェーナ達がわざと残した研究会、
魔法剣術研究会
である。
魔法剣術研究会は、対学園の剣術学園にもある合同研究会だ。なので試合も行われている、このような研究会が他にあと四つ、各研究練に一つずつある。力のいれようは第一からで第五は最底辺、つまり置いてはいるが頑張らせる研究会ではないと決められている。なので学園誕生から今にいたるまで勝利したことがないのだ。ちなみに第四からは勝ち星があり第一に関しては負けたことがないのだか。
そんな一団がやって来ているが、五人は気にするようすもなく、一別しただけですぐに玄関に向かおうとした……のだが、後ろから待ったがかかった。
「ちょっとまて貴様らっ!」
それに怪訝そうに振り向くと、一団の後ろから顔を真っ赤にした男が歩み寄ってきていた。
「貴様ら【精霊会】の者達だな!」
「そうですが何か?」
「我々【魔法剣術研究会】と決闘しろ!」
『…………は?』
いきなり突拍子もないことを言われて五人は驚くというよりは呆れて、声を揃えながら首を傾げた。
どうやら彼女等には平穏な日々は訪れないようだ。
決闘を終わらせない
次回もよろしく!




