アルフェーナvs聖女(半邪神化)
神との戦闘です
「グルルル……ガァアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」
「っ!?……縛り妨げ《次元庫鎖》!」
変身?した聖女と睨めあっていたら突如聖女が消え、アルフェーナが感知しようとした時、俄然に現れ、爪で抉ろうと振り下ろしてきた。なのでバックステップをしながらオリジナル魔法の次元空間から鎖を射出する魔法で振り下ろす手首を縛り上げ、ついでに脚、関節、首と縛り上げ拘束した。その間に飛びいそぎ距離をとった。
距離をとった時聖女が鎖を引きちぎり拘束を解いた。
「うそでしょ?竜種ですら破れない鎖よ?」
この鎖は竜種の完全拘束が可能なのだ。それを素手で引きちぎるなどかなり規格外過ぎる。
「グゥウウウ……ガァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」
今度は突如消えず見える速度で砲弾のように飛んできた。ちなみに見える速度はアルフェーナのような英雄クラスの人間が見える速度だ。一般人から達人クラスでは見ることが出来ない速度だ。
「なめるな……密閉し拘束しろ《ブラックボックス》」
飛んでくる聖女の周りに黒い光が輝きだし、沢山現れた時箱状に包み込みと聖女を閉じ込めた。
「はぁああああああああ!」
アルフェーナは距離をとるのでなくサッカーのように蹴り飛ばした。《ブラックボックス》は威力が強かったのか何度もバウンドしながら家に激突した。
激突して止まった《ブラックボックス》にヒビがはいりだした。
ピキッ……ピキピキピキ……ピキピキピキピキピキッ……ガラガラガラガラガラガラ。
《ブラックボックス》が破壊され、中から聖女がのそりと立ち上がった。
「グゥウルルルルルル……」
「たく、こうも簡単に拘束を破られたら傷つくじゃない。……順当に考えて薬か【邪神教】特有の強化魔法なのでしょうけど、それでここまでなるなんてことはあり得ないわね」
次の言葉を口にしようとするとその前に聖女が急接近、貫手で貫こうとしてきたので半身になり避け、肘と膝でプレスして腕の骨を折った。
「グギャアアアアアア!」
「だとするなら考えられるのは種族特有か……聖女が出来ると言われる神の憑依、確か《ゴッドサクリファイス》……だったか?」
「ガァアアアアア…………クク……クハハハハ……ハハハハハハハハハハハハハハハハハハッ!よくぞ我が正体に気付いた!褒めてつかわそう」
聖女の声が先程までの獣のような唸り声とは打って変わり、流暢に聖女―――邪神が話だした。
「いかにも我がこやつらが崇める神、言わば邪神だ。この我と話せることを誇りに思うことだな!ハハハハハハッ!」
「うるせぇんだと神ごときが!《ボルテックス》!」
アルフェーナは話など聞かず雷上級魔法の《ボルテックス》をぶちかました。が、
「……なに?」
「ハハハハハハッ!貴様が言ったではないか、我が神だと。神にこんな雷が効くわけがあるまい」
「ふん、貫け氷槍 《アイシクルパルチザン》、加速させる風 《エアブースト》」
三又の矛の槍を数十作ると、柄の部分に風を圧縮した小型の球体で加速させる魔法で槍を放った。
「ハハハハハハッ、そんなことばかりしていると………落胆してしまうぞ?」
お茶目に首を傾げ声は軽めなのだが、体からすこしばかりの怒気と黒いオーラが吹き出た。それに当たった槍が空中で砕け散った。
「ぐっ!」
オーラでおきた風圧が当たるもアルフェーナはその場で耐えた。
「ほれ、当たるぞ?」
「ちっ!……このっ!」
耐えていたアルフェーナの目の前に邪神がおり、側面から蹴りを放った。それをアルフェーナは感知で把握、そちらを見ずに体を横に倒れ片手で立ち蹴りを避け、浮いた脚で蹴りを返した。
その奇襲を邪神は避けもせず受けた。
「ハハッじゃじゃ馬だな、少し頭でも冷やせ」
無造作に脚を掴むとアルフェーナをおもいっきり壁に投げつけた。
「がふっ!……そっちも頭冷やせた?」
「ふん、粋な真似を」
アルフェーナもただで投げられず、投げられる直前に無詠唱の氷魔法で顔を氷漬けにしていた。
よろつきながらも立ち上がると魔力を集中しだした。
「今度は何かね?」
「あんたからしたらただの小細工よ。重力に取り込まれろ《重力球》!」
「む?これはおもしろい、しばらく動けん」
邪神が《重力球》に捕らわれている内にアルフェーナは距離を大幅にとり、そこから魔力を練り足元に魔方陣が広がると詠唱を始めた。
「ここに招じるのは私の領域、ここに招じるのは白銀に染まる氷雪の世界」
すると辺りに雪が舞い落ち氷だした。
「私の領域に生きる者なし、生きとし生きるもの全てに停止を、永遠に目覚めぬ眠りを、氷塊の墓標が佇む」
限界まで高めた魔力を、アルフェーナの最大魔法を解き放った。
「私の勝ちよ。 私の理ここに顕現せよ《アルフェーナの領域・女王が管理する氷雪の世界》!」
アルフェーナは自身と邪神だけを閉じ込める結界を創った。すると辺り一面白く染まり、一寸先も見えなくなった。
「ほほう、これは」
「知っているでしょ?発動して術者に絶大なる恩恵を与え、術者を必ず勝たせる魔法の極地、固有領域」
どこからともなく聞こえる声に邪神は不機嫌と感心を込めた声をあげた。
「ふん、それは文献に載っている可能性や空想の類いのものだ、実際に使えたものなど過去から現在までいないものを」
「なら私が初めてってことで」
突如聞こえた背後からの声に邪神は手刀をおもいっきり振り抜いた。だがそこには何もいなく手刀の勢いで雪が吹き上がり落ちているだけだった。
「ほらどうしたのよ、邪神はこんなことで振り回されるの?」
「なめるな下等生物、殺すぞ」
憎まれ口に忌々しく答えるも、アルフェーナの姿はどこにも見えず、雪に覆われた白銀の世界しか見えなかった。
「くそ、忌々しい世界だ、こうも代わり映えがないとつまらな……なに?動かない?」
歩いていたはずなのにいきなり脚が動かなくなり、見ると脚は雪に埋まっているだけだった。だがよく見ると埋まっていないところが徐々に徐々に凍りだしていた。
「なるほど……こうゆう領域か!これはなんという悪辣な、人間の体でさえなければ破壊できるものを」
既に下半身が凍り上半身も侵食されだした邪神が天を仰ぎながら呟いた。
「このまま凍り漬けになってもらうわ」
どこからともなくアルフェーナの声が響く。
「それも我としてはおもしろいが、この体の持ち主に迷惑が掛かる、それに貴重なのでな我を降ろせる依り代は。今回は我の負けで終わりにしよう」
邪神は両手を上に掲げて闇のオーラを解放した。
「さすがに凍ってはいけないのでな、領域は破壊しよう。《神力解放》!」
叫ぶと同時に闇のオーラが吹き出て領域を覆い、白銀の世界を黒く染めていった。そして染まったところから亀裂が発生していった。
「まさか……領域が破壊されるなんて」
「ハハハハハハッ!破壊にこれ程時間掛かるとは!まったく末恐ろしい奴だ、だがこれで終いだ」
邪神は一気に力を込めて領域を破壊した。領域が崩れていき外の世界が見えだした。
「ハハハハハハッ、時間切れのようだ。きさ……いや娘よ、名前はなんという」
「一回だけよ。……グラビトン公爵家長女、犯罪組織【竜帝】ボス、アルフェーナ・フィン・グラビトンよ」
「アルフェーナか……我は邪神、邪神デンドルムだ。また会おうアルフェーナよ」
「今度こそ殺す」
「ハハハハハハッ!やってみよ、気長に待っていてやる」
邪神が笑い出すと、聖女の体から黒い影がふわりと抜けて消えていった。
こうしてアルフェーナと邪神による初めての戦闘は幕を閉じた。
すぐ終わってしまいましたがすみません
次は戦闘なしです。
多分




