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情報企画課  作者: Rivi
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Ⅱ 今日からバイト


土曜日。バイト初日である。大学の入学式から始まり、説明会やオリエンテーションなど新しいことが沢山あった。友達もできたし、仕組みもわかってきた。(友達が少し変わっているのだが…)

一週間を振り返りながら待ち合い場所で待っていると一台の車が近づいてきた。


「柳城春さん。お久しぶりです。お待たせしてしまいましたね。」

「いえいえ、とんでもない。え〜っと…」

「そういえばまだしっかり自己紹介していませんでしたね。取り敢えず助手席に乗ってください。」

「ここではないんですか?」

「はい、ここは面接会場として借りていただけなので…」

「そうだったんですね。じゃあ行きましょうか」


車に乗り、面接官の人が自己紹介をはじめた。


「改めまして、時城幸人です。よろしくお願いしますね。」

「こちらこそお願いします!」

「仕事内容はついてから随時教えていきます。聞くより見てもらったほうがいいので。」

「はい。私の他にもバイトの人いらっしゃるんですよね?」

「いるよ、そこは安心して。技術面もね。ただ……」

「ただ?」

「みんな少し変わってるんだ」

「変わってる?」

「少しだけだよ。すぐ仲良くなれると思うから」

「が、頑張ります!」


頑張って、と少し笑いながら時城さんは世間話をしていった。


20分ぐらい走っただろうか。車がある場所で止まった。


「ついたよ。ここが今日から君がバイトする場所だ。」

「え、えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!

いや、だってこここここ国家公安委員警察庁ってかいてあるんですけどぉぉ!」


は?公安?警察?police???

てか隣で時城さん超笑ってるんだけど!


そんな視線に気づいたのか、時城さんがごめんごめんっといいながら未だ状況を読み込めないでいる私を見る。


「まぁ付いてきて。説明は中でね」


脳が追いつきません。未だにキョトンとしている春の背中を押しながら2人は建物の中に入っていった。

建物の中に居る人はみなさんとても忙しそうで。圧倒的男性率だ。などとどうでも良いことを考えながら歩いていると、前を歩く時城さんの背中にぶつかった。


「あ、ごめん。大丈夫??」

「大丈夫れすっ」


噛んだ。


「ここが今日から君の仕事場だ。」


情報企画課。


「じゃあ入って」

「はい」


深呼吸をして部屋に入る。


部屋に入って最初に見たものは、書類の山。やま。Yama。書類で人が見えないほどである。なにこれ。これ私もするの?

なんてまたしても固まって居る私をよそに時城さんは話し出していった。


「みんなちょっといいか?彼女が今日からここでバイトする柳城春さんだ。んじゃ、一言どうぞ」

「え、あ、はい。柳城春です。至らないかと思いますが、お願いいたします」


よろしく〜という声が色々な方向から飛んできた。


「それでだ、柳城の教育係は……皇。頼めるか?」

「は〜い」


そう言って返事をした皇さん。一言で言うと金髪美女です。はい。

金髪のパーマのウェーブした髪を揺らしながら近づいてくる姿はモデルさんのようで。しかも背が高い!!

と、まぁ美女が近づいてきた訳だが…


「皇よ。よろしくね。」

「はい!よろしくお願いします!!」


皇さんはそういうと、ウィンクして女の子嬉しいわなんてつぶやいている。

確かに部屋を見回しても女の人は見当たらない。


「あの〜、女の方って他にいないんですか?」

「居ないわよ」


即答ですか。でも皇さん居るから大丈夫か。


「あ〜柳城、皇でホッとしてるとこ悪いんだが……」


こちらの様子を見ていた時城さんが話しかけてきた。てか、時城さん。何故私がホッとしているってわかったんですか。エスパーですか。


「その、皇は……男だぞ」


スメラギサンハオトコ? 男??………………

この金髪美女が??!?


「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!」

「ちょっと〜、時城さんバラすの早すぎ〜」


さっきとは違い男の声で話す皇さん。本日2回目の驚きだよ。


…………マジですか


「えっと、そっちの方ですか?」

「柳城ちゃん、面白いわね。これは趣味よ。」


趣味ですか。いや、女装趣味ってなに!? 口調戻ってるし!

私が固まってると、入り口の方からおはようございまーすと声が聞こえてきた。

途中ですがここまでで


情報企画課は実在しません。

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