Ⅰ バイト探し 〜裏〜
時城幸人はあるバイトの面接官をしていた。直属の上司から言われている質問。
“この建物に入ってからこの部屋に来るまでに窓はいくつあったか”
こんな無理難題のような質問に答えられる人は正直居ないと思っていた。しかしこの質問に答えられる人がいた。確か名前は、‘柳城春’。
まだ高校生のあどけなさが残る顔立ちにブラウンの髪が揺れていた。彼女だけが唯一この無理難題を答えた。
そこで俺は最後の質問をした。これも上からの指示である。いや、むしろこちらの質問が本命である。しかし、1番目の窓の質問に答えられなければ、この質問はしない事になっている。この質問も漠然としたものであるが彼女は予想の斜め上をいく事を言った。
“例えばの話、君が警官だったとしよう。君はこの国の人を守るためにどうする?“
この質問に対して彼女はこう答えた。
”わたしには
国の人みんなを守るとか、そういう大きな何かを成し遂げることは想像がつきません。
でも、もし私が警察官とか正義を貫かなければいけない立場あったなら、私に関わった人たちだけでも守っていけたらいいんじゃないかと
考えます。“
その答えを聞いた時にあぁ、もうこの子しかいないそう思えた。
そうこう考えているうちに上司の部屋についた。ノックをして中に入る。
中には中年の男がいた。
「幸人くんか、面接どうだった?」
「1人だけ当てはまる人物がいました。彼女です。」
そう言いながら彼女についてまとめた報告書を渡す。中年の男は報告書に目を通して目を見張った。まぁ無理もないだろう。
「…彼女に連絡は?」
「明日にも電話をかけるつもりです」
「そうか、この件に関しては、幸人くんに一任しよう」
「はいっ!さっそく資料まとめてまいります 」
彼女の性格からしてきっとアイツらとも上手くやってくれるだろう。
そんな事を考えながら、時城幸人は中年の男…警察庁長官の部屋から出ていった。
名前考えるの難しいですね…
誤字脱字あったらすみません