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孤島に咲く花  作者: かやこ
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プロローグ

 ゆらり、ゆらりと流れ行く。


 いつか、こうなる日が来ると分かっていた。


 覚悟はできていた筈だったのに、押し寄せる不安は消え去らない。


 これから自分はどうなってしまうのだろうと、幾ら考えても答えは見つからなかった。



*******************


 目が覚めると、そこは小さな砂浜だった。

 重い身体をゆっくりと起こすと、体中に着いた砂を払っていく。口の中にも砂が紛れていたのか、ペッと吐きだした。濡れた服はべったりと肌に張り付き、体温を奪っていく。

 闇夜の中、さざ波の音だけが彼女の耳を掠めた。上を見上げれば一面の星空で、周囲に明かりらしきものはない。


「ここはどこ?」


 ぼそりと呟く声は誰の耳にも届かない。辺りを見回すも、見えるのは暗闇ばかり。

 疲れ切った身体を動かす気になれず、再び砂浜にぱたりと倒れ込む。ただ自分は助かったのだという事実が、眠りの底に導いていく。

 彼女が深い眠りに落ちるとき、誰かの足音を聞いた気がした。


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