表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/8

#.3

・・・僕にどうしろと?

「ねぇ、明純〜、入らないの〜?」

「う・・・ん・・・・・・」

ここは菜月の家。

家族で呼ばれて、母さんと僕と姉さんは岩田家で焼肉をご馳走になった。

今、母さんたちはリビングで話をしている。

そして僕と菜月は・・・

「ねぇ、嫌?」

「い、嫌なわけじゃ―――」

「何やってんのあんたたち、お風呂場の前で。」

廊下で押し問答していると、姉がいつのまにか近くに立っていた。

「あ、さっちゃん聞いて〜。」

「なぁに〜?」

姉は昔から菜月を自分の弟みたいに可愛がって甘やかす。

「あのね、明純がね、僕と一緒にお風呂は入ってくれないの。」

「まぁ、そうなの〜。ちょっとアズ、あんたなんで菜月ちゃんと入ってあげないの?!」

・・・この豹変ぶり。

「ほら見なさいよ!菜月ちゃんのこの子犬のような瞳!」

そこ?

「お風呂ぐらい、つい最近まではしょっちゅう一緒だったじゃない。」

つい最近は一年前も入るのだろうか?

「明純〜。」

「アズ、何恥ずかしがってるの?そりゃあ菜月ちゃんは可愛いけど、同じ男の子じゃない。裸の付き合いしなさい。」

姉ちゃん・・・それはちょっと・・・

突っ込みたいことはたくさんあるが、突っ込むとどうなるか分かったものではないので承諾する。

「・・・分かった。菜月、入ろうか。」

「わーいっ」

「・・・。」

可愛い・・・

「良かったね〜菜月ちゃん。じゃ、アズ、ちゃんと洗ったげなさいよ?」

そう言うと姉はすたすたとリビングに戻ってしまった。

「・・・マジかよ・・・」

「ほらほら明純!」

「あ、うん・・・って早っ!」

菜月はもうすでに服を脱ぎ終わり、お風呂場に足を踏み入れていた。

「・・・あぁ・・・」

大丈夫だろうか、僕。

上せないようにと祈りながら、僕は服を脱いだ。

「ほら見て見て!今日は泡のお風呂〜♪」

「ほ、ホントだねー。」

僕は一瞬イヤな予感がした。が、それを振り払って入っていった。


嫌な予感は、別のところで的中した。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ