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反政府

「これは政府による力の占有。独裁なのです」


 ずいぶんと狭い一室に神父さんの言葉だけが木霊する。


「かつて、我々の世界は七人の英傑様によって守られていました。しかし、卑劣にも政府はこの英傑様を卑劣な策略に嵌めたのです。その身から神の御力を奪い、能力などという卑劣なものに変換。それを恣意的に餞別した上で国民へと配っているのです!何とも卑劣で愚かな行い。断じて許してはならぬ行為でしょう」


 ミサという名目で行われているそれの内容は僕が想像していたものと全然違った。

 なんか宗教的な話をするのではなく、普通に政府を批判していた……宗教名乗るの辞めろよ。カルト教団なのか?これが。ただの反政府組織じゃん。


「政府を許してならないのは当然として、能力を分け与えられている政府の犬にも必ずや天誅を下さなくてはなりません。あるべき世界を取り戻す。それが我々に与えられた役目なのです」


「……」


 ひぇ~、反政府組織。テロ組織。革命勢力じゃないか……!

 怖すぎんか?わかりやすいくらい相手のフィールドであるここで僕が能力者だということがバレたら一体どうなってしまうんだ?殺されるよりも酷いことになるんじゃないか?


「……っ」

 

 僕は隣で軽く息を飲んでいる神桜さんの方へと僅かに視線を送る。

 こんな、狂った教義を聞いて育ってはいるはずなんだよな。彼女……別に、親がこうだから子供まで。とは言いたくないけど、それでも警戒する理由にはなっちゃうよね。

 

「良いですか?皆さん」


 僕は何時でも逃げられるように準備しておく。

 神桜さんに売られる可能性もあるしね。天鳳さんもここら辺の近くにいることを聞いているし、いざとなれば彼女を呼ぶ。


「今はまだ、雌伏の時でしょう。待つときです。我らの主が光を指し示してくれる日まで。その日を我らは待ち、来る日の為の準備を進めるのです。共に頑張りましょう……!」


「「「おぉぉぉぉおおおおおおおおおおおおおおお!!!」」」


「「……お、おぉぉおお」」


 そんなことをしている間にもミサのボルテージは上がり、僕と神桜さんを他所に大盛り上がりしていくのだった。

 ご覧いただきありがとうございました。

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