カリキュラム
天鳳さんに魔力の動かし方を学び始めてから早一週間。
僕の魔力操作の腕は飛躍的に上昇し、魔法の威力がみるみるうちに上がっていき、火力不足が解消されつつある今日この頃。
僕は何時ものように高校へと登校してきていた。
「えー。高校二年生になってから皆さんはもう一ヶ月が経ちました」
ダンジョンがこの世界に誕生してからの高校がどうなっているのか。
悪意的に表現するならば、長年同じ場所に留まって日夜変わらない生活を送り続けて変化を嫌う先生たちの手によって維持される高校というあまり変化のない場所は、急激に変わっていっていた。
高校のカリキュラムに魔物と戦うための授業や己の能力を使いこなすための授業が開始され、能力を悪用したり、騙されて使うような人間に成長しないように道徳の授業などが追加されたりなど、カリキュラムには大きな変化が加えられている。
「二年生になった皆さんには、ダンジョンへと潜ってもらいます」
そんな高校の中でも、僕が通っているところはより先鋭的。
ダンジョンに潜る力を鍛えることに力を入れているここは、高校二年生になると授業の一環としてダンジョンに潜ることになっているのだ。
カリキュラムの中にダンジョン探索という命の危険もある行為を入れているところはそう多くない。本当に珍しいことだった。
「ダンジョン探索の授業は一週間後となります。その前準備として皆さんにはダンジョン探索経験の有無。何層まで潜ったことがあるか。その調査をさせていただきます。クラスルームの方にフォームを投稿しておいたので、返答してください」
クソ適当な我らが担任、池田先生は今、会議中のため、代理としてクラス連絡をしてくれている副担の先生が短く丁寧に用件だけを話し切る。
「何か質問などはございますか?」
副担の先生はクラス中を見渡し、質問者がいるかどうかを尋ねる。
「いないようですね」
誰も手を挙げる人はいなかった。
「明日の木曜日の総合の時間にダンジョンへ潜る際の諸注意などを学年主任の先生より聞かされることになると思いますので、しっかり聞くようにしてください。今日の連絡はダンジョン探索だけとなります。それではこれで私からの連絡を終わります」
「気をつけ、礼」
朝のHRの終わり。
今日の号令係が口を開いて事務的に言葉を告げる。
「「「ありがとうございました」」」
クラスのみんなも実に事務的にお礼の言葉を告げ、朝のHRが終わる。
「……っと」
僕は副担の先生が言っていたクラスルームのフォームを回答するため、スマホを取り出したのだった。
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