魔法
「まず、魔法が何なのか……それは理解しているわよね?」
「あぁ、うん。魔法は能力と違ってここ最近のものではなく、遥か太古から存在する力、なんでしょ?」
「えぇ、そうよ。魔法はこの星、つまりは地球からエネルギーを頂き、発動するの。星の持つエネルギーは莫大であり、死した生命の魂を星は食べているため、枯渇するおそれもない。星のエネルギーを使って出来ないことはないと言えるわ」
死した生命の魂を食べる……え?
そんな宗教の死生観を足蹴りにするような驚愕の事実を僕は初めて聞いたんだけど?そんな風に発動していたの?魔法って……えっ、亡くなられた方の魂をエネルギーとして使っている、という風に聞くと途端に使いたくなくなるんだけど。
抵抗感が強いよ。
「ただし、星のエネルギーを矮小な一人の人間が受け入れられるものではないの」
驚愕に体を震わせている僕なんか無視して天鳳さんは話を続ける。
「星のエネルギーを受け入れるキャパ。それは生命を殺した数と質に応じて上がっていくわ。たくさん殺せばキャパは広がるし、大型の動物や強い魔物なんかを倒した方が小動物や弱い魔物を殺したときより広がるわ」
「……そうだったんだ」
魔物を殺せばより多くの、より強い魔法が使えるようになる。
それは知っていた。
だが、それが生命すべてだとは思わなかった……戦時中の軍人なんかはキャパが物凄く広かったのだろうか?
「え?知らないの?」
「知らない。学校で習っていないし」
「いや、この情報は世界の機密中の機密だから学校で教わることはな……あぁ。そうだったわね。あなたは記憶を失っているのだから、知らなくて当然よね」
「……これ、知っていて良い情報なの?」
世界の機密中の機密をさらりと告げられたの?僕。信じられないんだけど。
「普通は駄目よ。でも、あなたなら問題ないわ。記憶を失う前も知っていたもの」
……マジで記憶を失う前の僕は何者なんだ?
なぁ、いいのか?そんな重要人物っぽそうな僕を記憶喪失のまま放置しておいて。なんかこう、もっと監視とかした方がいいのでは?
何も知らないから何とも言えないけどさぁ。
「まぁ、魔法の基本的な情報は以上よ。創作物なんかだと、属性とか、詠唱とかあったりするけど、そんなものはないわ。自分が魔法でどんなことをするのを望むのか、どういう風に魔力を動かすか。それによって発動する魔法の種類が変化していくわ」
「なるほどね」
「私は碧衣に魔力の動かし方を教えていくわよ」
「あっ」
そう言うと、天鳳さんは迷いなく僕の手を取るのだった。
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