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救援

 僕による巨大な狼の魔物との激闘。


「ふいー」

 

 それは神桜さんが呼んできてくれた冒険者たちが代わりに戦ってくれたことで終わりを迎えつつあった。


「お強いことで」

 

 救援に来てくれた冒険者は日本の中でも屈指の実力。僕よりも実力が数段上の人たちであり、弱っちい僕は隅っこの方で楽することが出来ていた。


「うおッ!?やべぇ!?攻撃が重いぞッ!!!」


「か、硬……」


「あっ、そいつ。めっちゃんこ回避ムズい風のブレスを口から吐いてくるので気をつけてくださいね!」


「うぉ!?マジか……まだ先がありやがるのか、こいつ」


「……想像より強くないかしら?これ」

 

 僕の代わりに巨大な狼の魔物と戦っているのは冒険者パーティの名は『日の剣』。

 前衛である男性二人に、弓を持つ中衛の女一人。最後に後衛として回復を一挙に担う後衛の女性が一人と、魔法を操る固定砲台の男性が一人と言った形。

 五年以上前から第一線で活躍する日本屈指の冒険者パーティーだった。


「30階層の魔物だと思って気を引き締めていくぞッ!!!」


「おうッ!」


「りょ」


「わかったわッ!」


「うむ」


 目の前で巨大な狼の魔物とがぶつかり合い、激しさを増していく。


「ほぇー」

 

 そんな光景を前に良く僕はぼーっと隅っこで大人しく見ているだけだった。

 考えることと言えば、あのパーティーが苦戦するような巨大な狼の魔物を相手に良く戦えていたなぁー、と他人行儀で考えるくらいだった。


「大丈夫だった?」

 

 そんな僕へと冒険者パーティーを呼んできてくれた神桜さんが近づいてくる。


「うん。見ての通り。無傷だよ……まぁ、一発当たれば死なので、無傷で当然なんだけど」


 たった一発でも僕に攻撃が当たればジ・エンド。

 終わってしまうので、無傷が最低条件となる。とはいえ、能力が回避に特化している僕からしてみるとそこまで難しい話でもないんだけど。


「そ、そうなんだ……ありがと、守ってくれて」


「良いってことよ。同じクラスメートじゃないか。全然気にしなくて良いよ……普段、クラスの全体行事などで積極的に参加しなくて迷惑かけている自覚はあるからね……」

 


「いや!全然そんなことはないよ。ちゃんと真面目に参加してくれるだけありがたいから!」


「そう言ってくれるだけで嬉しいよ……ほんと」


 冒険者パーティーが巨大な狼の魔物と戦ってくれている間、僕と神桜さんはの隅っこの方で会話を続けているのだった。



 ■■■■■



「……青春だねー」


「そうね……良いわね」


 いつの間にか巨大な狼の魔物を倒していた冒険者パーティーのうちが二人で会話している僕と神桜さんを見てそう感想を漏らしながら、こちらへと近づいてくる。


「別にそういうわけじゃないですよ?」


 その言葉に対し、軽く肩をすくめながら僕も助けに来てくれた冒険者パーティーの方へと歩み寄っていった。

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