幕間 山崎タカシの創作危険物
創造力を駆使して女性4人を暴漢から守った(?)山崎タカシは調子に乗った。
ラブコメは無理でも、得意分野に振れば続きを書けるんじゃないかと性懲りもなく執筆を再開してしまった。
【タイトル:告白を断った相手が、幼馴染だった件 2】
「君、今日ヒマでしょ?」
昇降口でそう言ってきた篠原蓮は、相変わらず完璧すぎる笑顔だった。
「ちょっとだけでいいんだ。話したいことがあってさ」
断れる雰囲気じゃない。美月は観念して、無言で頷いた。
二人で校舎裏のベンチに腰掛けると、蓮はカバンから数枚の図面を取り出して、美月の前に差し出した。
「これなんだけどさ、機械加工、頼める?」
差し出されたのは、精密な金属部品の設計図だった。複雑な曲線と細かい寸法。明らかに本気の製造を前提としたプロの図面だ。
「え、……どうして私に?」
「君のお父さん、町工場やってるって聞いたから。天宮自身も、少しはフライス盤とか触れるんでしょ?」
「まぁ、家が工場だし。ちょっとした部品なら家業の手伝いで作ったこともあるけど……」
美月は図面をじっと見つめながら眉をひそめた。
「……これ、けっこう複雑な構造してるよ? どういう用途の部品か、教えてくれる?」
「趣味の工作。ちょっと自分で作りたいものがあって」
軽い口調で返されたが、その曖昧さが逆に気になった。
だけど、美月は口には出さなかった。
正直、告白の続きでもあるのかと少し身構えていたから、ただの“仕事”の依頼だったことに、ほっとしたようながっかりしたような複雑な気持ちになった。
「ひとまず家に持ち帰って、父に相談してみる。工場で対応できるかどうかも確認しなきゃいけないし」
「うん、よろしく」
蓮は静かに笑い、美月は図面を受け取って封筒にしまった。
――そのときは、ただの“機械加工”の話だと思っていた。
◇ ◇ ◇
翌日の放課後。
教室で蓮が荷物をまとめるのを見計らい、美月は声をかけた。
「ちょっと、校舎裏……来てくれる?」
蓮は驚いたように目を瞬かせたが、無言で頷く。
昨日と同じ場所。桜の花びらが、ひらりと肩に落ちてきた。
「昨日の図面……父に見せた」
開口一番、美月は切り出した。
「そしたら、銃器の部品じゃないかって疑われた」
一瞬、蓮の目が細くなった。
「違うよ。そういうものじゃない」
「だったら、全体の組立図を見せて。うちの工場は、法律に触れる加工は絶対にしない。確認できないものは、例え幼馴染でも無理」
蓮はしばらく無言だった。
沈黙の中、桜の花びらが風に舞い、美月の髪にふわりと絡んだ。
やがて、蓮はポツリと口を開いた。
「……やっぱり、やめとこうかな」
その一言に、美月の心がざわついた。
――ここで断らせてはいけない。
理屈じゃなかった。彼の本心を、ちゃんと知りたかった。
「……うちの父、本当に怪しんでた。このままだと通報するかもって言ってた」
少し大げさに言ったのは、篠原蓮の本音を引き出すためだった。
案の定、蓮は顔を曇らせた。そして、苦しげに笑いながらつぶやく。
「……そうか。そうだよな。君の家が、まともな工場なら当然だ」
そして――
「ごめん。あれはショットガンの部品なんだ」
告白された瞬間、美月の胸がギュッと締め付けられた。
「どうしてそんなものを?」
蓮はうつむき、静かに語り始めた。
「……母さんが、宗教団体に洗脳されて家庭を壊した。他にも被害に遭ってる家はたくさんある。でも、社会は、法律は、何もしてくれない。だったら俺が――自分の手で正義を通したいって、ずっと思ってた」
怒りではなく、悲しみに濡れた声だった。
幼い頃、一緒に砂場で遊んでいた“れんくん”の中に、そんな思いがあったなんて。
美月は一歩踏み出し、彼の目をまっすぐに見つめた。
「じゃあ、法に触れない範囲で作ろうよ。私は高校生だけど、加工の知識も少しはある。殺傷力のある“何か”が必要なら、銃じゃなくても代案を出せる」
「……本気で言ってるのか?」
「うん。私は、れんくんが罪を背負うのを見たくない。……それに、たぶん、放っておけないんだと思う」
蓮は、目を伏せたまま小さく笑った。
「君、やっぱり昔と変わってないな」
その笑顔は、どこか救われたようで――少しだけ、安心しているようにも見えた。
技術者気質の山崎タカシは、モノづくり系の話にするならリアリティが欲しいと思った。
そして、どうせなら挿絵を入れたほうが読者増えるだろうと考えた。
かくして、昔愛読していた力学や機械工学の教科書を持ち出して、銃刀法に該当しない殺傷力の強い何かの設計を始めてしまう。
大人気ない50代オッサンの創作意欲は果たしてどこに向かうのか……。
※ChatGPTで書いて一部手修正。AI使ってもひどい。ひどい。





