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プロローグ
ある日、自分の日常が唐突に崩れ去るのだとしたら、君はどうするだろう。
為す術もなく逃げ惑うのか。
未来はあると立ち向かうのか。
それとも。
きっとすぐに収まるはずだ、と。
この日常はいつまでも続くはずだ、と。
そんなふうに、災厄を前にしても尚。
自分自身に言い聞かせながらいつもと変わらぬふりをして過ごすのか。
それは、誰にもわからない。
その時になってみなければ、わからないのだろう。
でも、多分、誰もが望んでいるはずだ。
ずっとこんな生活が続けばいい、と。
それは決して悪いことではない。
だが、君にとってのアンバランスは、君を、決して逃さない。
それでも平穏を、日常を、安心を得たいというのなら……。