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ぼくの桜桃を受け取って   作者: 七乃はふと
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探偵と作家の秋.2

「これで終わり?」

「うん。何か気になるところがあった?」

「犯人は自殺したやろ。最初からそのつもりだったなら、全世界に殺人動画を流す意図なんてあったんかなあって」

「言い忘れてた。残ってた遺書にね。被害者に最大限の屈辱を与えるためだって書いてあったんだって」

「なるほどなぁ。うち、自殺した犯人の気持ち分からなくはないわ」

「犯人の肩を持つの」

「ちゃうちゃう。人を殺した事はとても悪い事やけど、好きな人が理想と違って怒りに震えるところとかに共感してしまうんや。

 あの人とは愛し合っているけれど、偶に喧嘩する時もあるんやで」

 聞きたくもない惚気話が始まりそうだったので、僕はすぐに軌道修正を図る。

「お母さんなら今回の話にどんなタイトルつける?」

 惚気話を中断されたお母さんは小指を(おとがい)に当てて考える。

「せやな〜。そうや。唐菖蒲なんてどうかしら。複数ある花言葉の一つに「勝利」があるんやよ」

「令和のホームズとの勝負に「勝利」したから唐菖蒲か。うん、よさそうだね」

「せやろ。今頃二人は唐菖蒲の花で待ち合わせ時間を決めて密会しているかもしれんね」

 お母さんはそう言いながら天を見上げて続ける。

「その昔、唐菖蒲の花の数で時間を決めて、人目を忍んで会ってたらしいんや」

 自分の理想である先輩を殺して後を追った刑事は、死後の世界で再開できたのだろうか。

 それは僕にも分からないし、どうでもいい事だ。



――次回に続く――

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