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いつもお読みいただきありがとうございます!

ブクマ・評価など嬉しいです!書きたいシーンが多く、予定よりどんどん長くなっております……。

私とアシュフォード様がジゼル様の言葉を受け、メアリを観察していると彼女は「お菓子を持ってきます!」とダッシュで出て行ってしまった。まぁ、アシュフォード様にじっくり見られたら委縮するよね。

それに、あの健脚では良いところの令嬢には絶対見えない。


「何をするつもりなんだ? 猿を令嬢にする慈善事業でも始めたのか?」


アシュフォード様、旅行での疲れはもうないんですかね。キレッキレの毒舌。


「あの子、わりと可愛い顔してるでしょ。可愛い系は王子のタイプよ。根性はあるし、使えると思うのよね」


「ハニートラップ要員にするのか?」


「えぇ、楽しそうでしょ。今は王子が一時的に珍獣の女子生徒を気に入っているだけ、なんて親世代は考えてるんでしょうけど……王子が婚約者を差し置いて複数の女子生徒に気が向いているならそれは問題になるはずよ」


「お前の家も含めて第一王子派の勢力は相当削いだつもりなんだがな」


ソウデスネ……。やったのはアシュフォード様のお父様とお母様ですけど。あの情報戦。恐ろしい。

あのお二人、第一王子だと傀儡政権にされそうなのを危惧されていたし、何よりも自分たちの仕事がこれ以上増えるのが嫌なのよね。


学園での殿下の様子をお茶会あるいは、仕事の合間の世間話で喋るとか……これはまだまだ軽い方。それにしても、自分の子供から学園の様子を聞くよりも、他人から聞いた方が各家の行動が早いとは皮肉だよね……。


○○伯爵(自主規制)に愛人がいると分かれば「赤毛の愛人は元気か?」と聞いたり、〇〇侯爵夫人(自主規制)が護衛騎士とデキていればお茶会でそれとなく仄めかしたり。


税金の小さい誤魔化しは指摘せずに他の部分を狙うのよね。だってそういう小さい誤魔化しは貴族ならどこの家でもありそうだし。


え、どうやって情報を集めるかって? もちろん公爵家の影の活躍もあります。でも、そんなに影の人数もいないですし、各家に張り付かせるなんてことは無理。


ということで、私とブランドン様が主に学園やお茶会などで情報収集してたんですよね。ブランドン様は人懐っこいというか……フレンドリーで舐められやすくて皆口が軽くなるというのか。

私は地味ですから気配があまりないのと、他人のちょっとした目配せとかちょっとした雰囲気の変化に気付きやすいのです。



「それはそうね。でもまだまだじゃない? 第二王子を王太子にするとも発表されないもの。このままじゃ、卒業パーティーで婚約破棄なんてこともあり得るわ。困るのよ、私、卒業パーティーではブランドンとキャッキャウフフしたいし、しっかり踊りたいんだもの! 邪魔者は排除しとかないとね! 婚約破棄しないにしてもあの王子が恋人と踊っているだけで空気が悪いもの!」


ジゼル様、あなたもなのか……。しかも、自分の卒業パーティーを安寧にするために邪魔者(第一王子)を排除しようとするなんて……。


「あの猿でいけるのか?」


「いけるわ。淑女にしちゃったら殿下のタイプから外れるじゃない。ああいうあざといタイプがいいのよ」


「でもカミラさんって怖そうなので、痴情のもつれになりませんかね?」


「それこそいいじゃない。学園での痴情のもつれで王子が怪我したり、誰かが怪我したりしたら必ず問題になるわ」


「口は軽くないのか?」


「あの子の家、借金がけっこうあるのよ。だから金持ち老人の後妻にされそうだったし。だから借金さえ何とかなるならやるわよ。あとは良い嫁ぎ先かしらね」


メアリさんを使うにしても、バレても痛くないようにしてあるんだろうなぁ。

アシュフォード様とジゼル様のやり取りをぼんやり見ていた。


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