デート考察
デートという行動は一人では行えず、必ず同行者を必要とする。
基本は一人だ。それ以上連れて歩くと、客観するとデートではない。
デートで大切なのは、準備だと言われている。清潔感を持った服装が望ましい。
清潔感を持った服装をしていること、これが一般的なデートにおける最低条件である。
物事は何でもそうだが、こと”デート”においては最初が肝心だと言われる。
”一を聞けば十を知れる”というもので、最初の印象から人は、対象の定義を想像と知識を大いに利用しながら組み立てていくものだ。初デートでは、これから人生の少なくない時間を共に過ごそうというのだから、審査項目をお互いに沢山用意しておくのに越したことはない。
デートという行為は同行者との絆を深めることを第一とする。そのことを忘れるべからず。
絆を深めるためには、色々な手法があるだろうが、兎にも角にも共同して、助け合いながら作業に挑むことが基本である。
そして、特に深いところで結び付くための手法の一つに、大きなエピソードを共有することが挙げられるだろう。大きなエピソードというのは、自身の価値観に影響を与えるような出来事に他ならない。意識して、エピソードをつくるなんての芝居のやることで、現実的ではない。だが、そういうエピソードが生まれそうな場所に歩を進めることは出来る。デートでは、そういう場所に足を運ぶことが重要だ。
よく何度目のデートで……などと基準を謳う書籍や記事を見かけるだろうが、あれは信用してはいけない。好意を持ち合っているか、感情の高まりが十分であったか、それを観察によって見極めて、一手を出すのが良い。
気楽で、楽しいだけの時間をそこに求めてよいのか。これはNOである。それは重要なことではあるが、本意とは違う。こんなことは言われなくても分かるという気がするが、”愛”を持つというのが重要なのである。
愛 とは。デカルトの情念論を引用する。
――精神を促して、みずからに適しているように見える対象に、意志で結合しようとさせること――
これも別段デートに限った話ではないが、ここから自然な情念の在り方を大事にすべきだと言いたい。つまり、いつまで経っても愛が生まれないならデートなんて無駄である。
終わり