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焦げてないもん!

「キンちゃん、ここが新しいおうちだよ! えっ? うん、しばらくはここだよ? そして……お家の工事が終わったら~、うふふ~」


 今日はエリザの家からキンちゃんをこの部屋に連れてきた。

 

 キンちゃんを水槽に入れお話しをするエリザ、俺も一緒に見ているとキンちゃんが俺の方を見て口をパクパク。


「エリザ、何て言ってるんだ?」


「えっと……姫に迷惑かけるなよだって、あはは……」


 相変わらずキンちゃんは俺をエリザの下僕扱い……俺もエサとかやって話しかけてるんだけどな。


「キンちゃん行ってくるね~!」


「留守番よろしくな~」


 俺達は2人で学校へ、このアパートは学校から近いのでいつもより遅く出ても余裕で間に合うので朝はゆっくりとできる。


「うふふ~ん♪ シュウちゃ~ん♪」


「また変わった歌を歌ってるな……」


「シュウちゃん好き好きの歌だよ!」


「何だよそれ~!」


「うふふ、いいでしょ~?」


 そんなエリザの歌を聴きながらの登校、そして校門近くまで来た所、校門の前にミーナ先輩が立っていた。


「あっ! 黒ま……じゃなくてエリザさん待ってましたわ!」


「何ですか、白豚先輩?」


「な、なんですって~! この真っ黒焦げまんじゅうは!」


「焦げてないもん! ブヒブヒうるさいな~!」


「ムキー! ……ってそんな事、今の私には関係ないですわ」


 そしてミーナ先輩は左手を上げてキラリと光る薬指に着けた指輪を見せてきた。


「一応停学中ですけど、実はダーリンからプロポーズしてもらいましたの! それでわたくし、学校を辞めてダーリンのお嫁さんになる事になりましたわ、だからきっかけを作ってくれたあなたにお礼をと思いまして」


「えっ? それじゃあ結婚……」


「ええ……わたくし、今最高に幸せですわ! ダーリンがあんなにいい人だったとは……あなたがいなかったら気付く事もなかったと思いますし、本当にありがとうございました、そしてシュウさんにちょっかいかけてすみませんでした」


 俺達に頭を下げて謝ってきたミーナ先輩。

 その後ろからモリヤマ先生が歩いてきて


「ミーナ、一応停学中だからあまり目立つような事は……って君達か! この間はミーナがすまなかった」


 モリヤマ先生まで頭を下げて謝ってくる、さすがに先生に謝られると目立つのでやめてもらい


「お2人ともおめでとうございます」


「……ちょっと複雑だけど、お幸せに」


「ありがとう、君達のおかげでミーナと出会う事ができたから感謝してるよ」


「ダーリン……」


「ミーナ、学校だから家に帰ってからな?」


「ふふふっ、はぁ~い♪」


 そしてモリヤマ先生と、先生の腕に抱き着いたミーナ先輩は先に校舎へと入っていった。


「色々急でビックリだな……」


「うん……」


 モリヤマ先生とミーナ先輩の後ろ姿を見つめるエリザの顔が少し気になったが、俺達も校舎へと入っていく。




「……おはようございます、今日は文化祭でのクラスの出し物を決めたいと思います」


 文化祭か~! 今年は何に決まるかな?


 クラスのみんながワイワイと出し物について話をしている、そんな中エリザが俺に話しかけてきた。


「シュウちゃんは何やりたいとかあるの?」


「俺は特に…… みんなの案からよさそうなのを選ぶよ、エリザは?」


「私も特にはないからそうする、うふふ、文化祭一緒に回ろうね?」


「もちろん!」


「うふふ、楽しみ♪」


 ふとクラスを見て回ると、うつむいて机を見つめるガリ田が目に入った。


 そういえばマメ子が今日は来てないな、休みか?


「ガリ田元気ないぞ、どうした?」


「あ、ああ……マミ子ちゃんが最近調子が悪いみたいで今日病院に行ったんだ、だから心配で……」


「そうか…… もし心配なら、早退してそばに居てあげた方がいいんじゃないか?」


「やっぱりそうだよね、ていうより心配で授業どころじゃないな、……ちょっと先生に言って早退するよ」


 そしてガリ田はクリス先生に言って早退していった。

 もしエリザが同じ状態だったら俺も心配で学校に居られないと思うから、そんな時くらいは早退してもバチは当たらないよな。




「それじゃあ……うちのクラスの出し物はコスプレ喫茶になりました!」


 えっ!? 話を聞いてないうちにコスプレ喫茶に決まっちゃったの!?

 どうせ俺は裏方か手伝いしかしないだろうから……まぁいいか!


 そうして文化祭でのうちのクラスの出し物はコスプレ喫茶に決まった。













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