私溶けちゃう!
「おお~!」
「シュウちゃん、どうかな?」
「すごくキレイだよ、エリザ!」
「うふふ、ありがと」
今日は約束していたお祭りの日なので、夕方に俺はエリザの家へ行き、エリザを迎えに来ていた。
エリザは薄いピンクに花柄の浴衣を着て出てきた、そして今日のエリザは浴衣に合わせて髪を後ろでまとめていた。
普段とは少し違うエリザに俺はドキドキしながらもお祭りへ向かう。
「エリザとお祭り行くのも久しぶりだな」
「そうだね、2人きりっていうのは今日が初めてかな?」
「そう言われればそうだな~」
「今日は花火も上がるみたいだし楽しみ!」
「俺はとりあえず屋台だな!」
「うふふ、シュウちゃん」
そして2人手を繋ぎ歩いているのだが……
「エリザ、なんか雰囲気がちょっと変わったな?」
「えっ? どこらへんが?」
「なんていうか……大人な雰囲気というのか」
「うふふ、何それ? 私って子供っぽかった?」
「いやそういう訳じゃないけど、落ち着いたというか……」
「う~ん…… それは私の気持ちが落ち着いたからかな?」
「どういう事だ?」
「今まではシュウちゃんに好かれるため色々頑張ってたけど、シュウちゃんに受け入れてもらえた、でも嫌われないようにってさらに頑張って…… そんな事しなくてもシュウちゃんは私を大切にしてくれるって分かったからかな? もちろんシュウちゃんのためにこれからも自分を磨くつもりだけど」
「そんな頑張るなんて、俺はエリザが居てくれれば……」
「うん、シュウちゃんの気持ちは伝わってるよ? でもそれじゃあまだ! って1人焦ってたんだよね、その不安もシュウちゃんのおかげでなくなって、自分に自信が出てきたのかな? そしてこれからはシュウちゃんを支えられる人になりたい! って思うようになったの」
「エリザ、俺もエリザをもっと幸せに出来る男になりたいよ」
「うふふ、シュウちゃんは充分過ぎるくらい私を幸せにしてくれてるよ? それがこれ以上だと……私溶けちゃう!」
「あはは! 何だよそれ?」
母ちゃんが言ってた理由がだいたい分かった。
エリザの不安がなくなって心の余裕が出来たんだな? そしてエリザはさらに素敵な女性に…… 俺も頑張ろう!
お祭り会場に着いた俺達、まずは……
「人がいっぱいだね~!」
「本当すごいな!」
ここは地元でも有名な大きな公園で、今日は祭りなので屋台が並び、中央にはステージなどが仮設され、更に人がいっぱい来ているので通路は混雑している。
ただぎゅうぎゅう詰めで歩けないほどではないが、
「ほら、はぐれたら困るからしっかり手を握ってろよ?」
「うん! シュウちゃん」
そして色々見て回る、何か食べ物をと考えているとエリザが
「シュウちゃん、フランクフルト食べない?」
「ああ、いいぞ」
「1本はいらないから半分こしよ?」
そしてフランクフルトを買い、近くにあったベンチに座る。
「いただきます、うふふ」
大きく口を開けフランクフルトを食べようとするエリザ、特に何も考えていなかったがその姿をジッと見ていた、するとエリザはこっちを見てニコッと笑う。
「そんなに見られると食べづらいよ」
「ああ、ごめん!」
口を付ける前に俺の視線が気になり食べるのをやめたエリザ、そして妖しい笑みでフランクフルトの先をペロッ!
「うふふ、シュウちゃん?」
なかなか食べないエリザ、フランクフルトの先をペロリ、チュッとしたり……
こら! 食べ物で遊ぶんじゃない!
と言いつつ凝視してる俺を見て うふふ、と笑ったエリザ、そして……ガブッと!
「ううっ!」
「うふふ、どうしたのシュウちゃん?」
「……何でもないです」
「もう! 何を考えてたの~?」
「いえ、本当に何でもないです……」
そしてエリザが一口食べ、俺にあ~ん、一口ずつ交互にフランクフルトを食べる。
「さて食べ終わったし、また見て回るか」
「うん!」
「じゃあ次は……」
「あっ、シュウちゃん」
「何だ?」
そしてベンチから立ち上がる前にエリザは俺に耳打ち。
「シュウちゃんのエッチ♥️」
「なっ!?」
「何を想像してたのかな~? うふふ」
な、何の事かさっぱりわからないな~?
……もう! エリザったら~!
とぼけたふりをした俺を横目で見ながら楽しそうに笑うエリザ。
そんなエリザの手を引きながら、俺達はまた祭り会場を見て回る。
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