お邪魔しま~す♪
「シュウちゃん、今日は一緒に寝よ?」
「エリザ! こ、これは?」
「だってシュウちゃん逃げちゃうから、これは私の愛の鎖♥️」
「ま、まさか! 呪い!?」
「そうとも言うかな? うふふ」
身体が動かないのはエリザの呪いなのか! 俺にまで呪いを使うなんて!
「私だってシュウちゃんにこんな事したくないけど……こうでもしないとシュウちゃん一緒に寝てくれないでしょ?」
「そ、それはそうかも…… ってエリザ? 時間も遅いのに家に帰らないのか!?」
「今日は泊まっていきなさいってアヤノおばさまが言ってくれて、パパとママにもさっき電話してくれたし」
母ちゃん! だから心の準備が!
そう思っている内にエリザがベッドの中に入ってきた!
「エリザ!」
「うふふ、お邪魔しま~す♪」
エリザがベッドの中に!
エリザのいいニオイがする。
ベッドの中で見つめ合う俺とエリザ。
そしてエリザとの距離が近付き
「シュウちゃん♥️」
俺の顔に近付きキスをするエリザ、俺は身動き出来ずされるかままだ。
そして俺の背中に手を回し、ギュウっと抱き締めてくる。
「シュウちゃん……いいニオイ♥️ それに暖かい……」
そしてまたキスをして抱き締める。
そんなにギュウっと抱き締めると……俺との間で潰れるお胸様。
柔らかくて暖かくていいニオイ……ヤバイ! この状況……非常にマズイ!
そうしてるとエリザが真剣な顔で俺に話しかけてくる。
「シュウちゃんゴメンね? 本当は呪いなんて使いたくなかったんだけど、どうしてもシュウちゃんと一緒に寝たくて……」
「エリザ……」
「私ね、ずっと……ずっとシュウちゃんだけが好きだったの、それでもシュウちゃんに積極的に慣れなかった、私はダークエルフだから……」
「……」
「ママに小さい頃から教えられてたの、ママにシュウちゃんが好きって言ったら、ダークエルフの本能のまま行動したら嫌われてしまうかもしれないって、だから私……」
「だからエリザはエリザだって……」
「うん、シュウちゃんが私を好きになってくれたからそう思ってくれてるっていうのは分かってる、でもシュウちゃんに好きになってもらうように私は必死に自分の衝動を抑えてたの!」
「衝動?」
「本当はずっと一緒にいたい、抱き締めて欲しいし抱き締めたい、キスもして欲しい、私だけを見て欲しい……そして毎日愛してるって言って欲しい、ダークエルフの人っていうのは愛が重くて嫉妬深くて独占欲が強いんだ……」
「それは……最近知ったよ」
「そう、そんなめんどくさい女の子なの……だからシュウちゃんに嫌われないよう、ほどほどにするのは本当に大変だった、でもシュウちゃんに嫌われるぐらいだったらと思ったら我慢出来たけど……」
「……」
「なるべくシュウちゃんに嫌われないよう自分をアピールして、それにダークエルフだって事を知られないようにも努力した、それでやっとシュウちゃんに好きだって言ってもらえた! そしたら私……今まで我慢してた分が一気に…… これでも自分を抑えているつもりなの! でもシュウちゃんが好きって気持ちがどんどん大きくなって……だからシュウちゃん、私の事……嫌いにならないで!」
そう言って泣き出してしまったエリザ。
俺がヘタレな分、ずっと悩んで苦しんでたんだな。
それも全部俺のために……
「エリザ……もう我慢しなくていいんだ、エリザを嫌いになるなんて事はない、だから俺を信じてくれ」
「シュウちゃん……」
「エリザ……愛してるよ」
「シュウちゃん! ……私もシュウちゃんだけをずっと愛してます」
そして俺の胸でまた泣いてしまったエリザ。
嬉し泣きだと思うけど、身体が動くなら抱き締めてやりたいが……やっぱり動かない!
「シュウちゃん……」
しばらくして泣き疲れたのかエリザは寝てしまった。
やっぱりエリザとの絆を、形で分かる物があった方がいいと再度思い、次の休みに買うつもりのプレゼントを考えてる内に俺も眠ってしまった。




