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【3年前、フランス傭兵部隊入隊試験⑨:シューティングゲーム】

 それとも、ここで最後まで戦うか?

 戦う場合、残りの弾薬数が気になる。

 使い果たせば、疑似的と言えども俺は死ぬ。

 ここまで来たのだから、それなりの評価を下されるのか?

 いや、違う。

 生きて帰ってこその評価。

 ミッションを強制終了させてでも生きてこの街を出るか、戦ってミッションを完了させて街を出るか、二つに一つ。

 まだ入隊試験の結果が出ていない以上、戦うしか道はない。

 街の出口へと近づくと、直ぐに窓の向こうに人が立った。

 ボードは女。

 いや、その後ろに銃を構えた男が居る!

 単発で、その男の額を打ち抜くと、ドアが開き年老いた老人が出てきた。

 片手をポケットに入れ、もう一つの手には煙草。

 後ろでガチャリと音がした。

 振り向くと、大きな箱の乗った台車が俺に向かって転がって来る。

 注意がそっちに向いた途端、前の爺さんがポケットに入れた手を抜く。

 その手に握られているのはハンマー。

 銃ではないが咄嗟に、そのハンマーを撃った。

 すかさず横のドアが開き8人の民兵が一斉に飛び出したので、これをフルオートで撃つ。

 近づいて来る台車が気になるが、立て続けに男女二人と、その間に挟まれた子供が出てくる。

 三人とも拳銃を向けていた。

 俺は二発しか残っていないP320 で男と女を撃ち、子供の額へ向けて弾のキレた銃を投げつけた。

 丁度、投げ終わったタイミングで向かってくる台車の影から反政府軍の兵士が飛び出てきて、それに続いて箱の中から本物のAK-47を構えた人形が起き上がる。

 俺は台車に向かって走りながら箱の影から出て来た男を撃つと、そこで弾が切れ、そのまま銃床で人形を叩きそれを奪う。

 その動作とほぼ同時に、家の影から4人の民兵が出て来たのでフルオートを確認して打つ。

 撃ち終わると同時に、後ろのドアが開き二人の多国籍軍兵士に挟まれた一人の男が出て来た。

 二人の兵士は肩に小銃を掛けていて、二人に挟まれた男はその後ろにいて手は見えない。

 反射的に、その男の額に一発お見舞いした。

 少しだけ静かな時間が過ぎると、街の教会の鐘が鳴り出した。


 俺は街に背を向け出口へと向かう……。

 そう見せかけて振り向くと、思った通り、家の屋根の上に二人の民兵が立ったので、これを撃つ。

 そして鐘が鳴り終わるのを待って、出口を出た。

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