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ゴブリン村①

よろしくお願いします


ナビさんに方角を聞き直し歩き始める事数時間...。



「はぁぁぁ、飽きたぁ!!!」



 そう、飽きたのだ、最初は知らない植物や森の美味い空気なんかを満喫しながら進んでたんだけど、それも1時間、2時間と続けば流石に飽きる。



「てかもう3時間くらい歩いてるよ!ナビさん、あとどれくらいかかるの?」



《あと2時間程です。》



「まだ半分ちょっとしか進んで無いのかよ!!」



 幸いネームドモンスターになった事で身体能力は大幅に強化され疲れは出ていないが...、

流石に飽きるんだよなぁ。



グチグチと愚痴を垂れ流しながら森を進んでいると...。



「なんだ、あれ。」



 目の前の木に蜂蜜を貪る全長5mほどのクマを発見した。



《あれは...、この辺りを縄張りにしているデッド・ベアーですね。》



 へぇ、もしかしてあれって魔物?大きさが明らかにおかしいし...、



《はい、魔物です、駆け出し冒険者パーティなどには荷が重いため

デッド・ベアーをパーティで倒す事が駆け出し冒険者の目標とされている様です。》



 へぇ〜そうなんだ、俺もそのうち冒険者とかなってみたいな。




グァァァアアア!!!




いつの間にかデッド・ベアーに気付れていた。



《縄張りに侵入したマスターに激怒しているのでしょう。》



 はぁ!?やばくね?てことはあれってパーティで倒す奴なんじゃねぇの?俺、倒せるの?



《可能です。》



 ナビさんに質問している隙にデッド・ベアーが走ってきた。



咄嗟に腰に付けた剣を抜こうとするが、硬い...。



 そして突然すぽっと間抜けな音を出しながら抜けた、その時ちょうど迫ってきたデッド・ベアーを捉えた事により奇跡的に刃が命中した。




「あ。」



これって倒した?って言うのか?

何か、実力で勝った気がしないな...。



《お見事です、マスター。》



「うん、ありがとう。」


俺はデッド・ベアーを無限宝庫に入れながら答える


まあいっか。



こうして俺はまた長い道を歩き始めた。



《擬態・デッド・ベアーを獲得しました。》








〜とある森のゴブリン〜







「もうやめてください!兄者!!」



 俺はリン、いや、リンと呼ばれているが名前では無い、愛称のようなものだ。



「騒がしいな、一本角の出来損ないがこの俺様になんの様だ?」



 何の様だ?だって?ははっ、何を言っているんだこの男...、



「また人間の村を襲ったと聞きました!あれ程やめてくださいと言ったではありませんかっ!!」




人間の村を襲えばもっとデカいアイツらのアジトから人間が送り込まれる事は目に見えてる、このままでは殺されるぞ!




「何度も言っているではないですか!!人間の村を襲えば――




「あぁ、もういい!お前は親父殿に似て臆病者だな、本当に我の弟なのか?おい!お前らコイツをつまみだせ!」



「ぐッ」




クソっ!兄者は何もわかっていない!何故村の人達を危険に晒す?

 父上も言っていたじゃないか!!

クソっ!クソっ!



 俺は親衛兵に取り押さえられ王座の間から叩き出された。

 俺はどうしてこうなったのかを思い出す。




 兄者は先代王、父上が亡くなった事で次の王になった、元々力の強かった兄者が王になるのは必然的だった。

そこまではいい、



 だが兄者は王になる事で今まで父上によって守られていた掟を破棄した、その掟は「無抵抗の人間の殺傷を禁ず。」



 これが無くなった事により、今の王(兄者)を筆頭に二本角のスキルを持った者達が次々と人の村を襲った。

 殺し略奪を続ける魔物に人間が黙っている訳が無い...。




 どうにかして一本角の者だけでも逃がさねば。

そう悩んでいる時にそれは起こった。





ボォォォォォン!!!



 突然鳴り響く轟音に驚きそちらに視線を向けるとそこに、



「おいおい、これ本当に初級だよな?」



苦笑いしながらそう呟く人間の少女がいた。

ありがとうございます!

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