来客①
よろしくお願いします!
少し遅い昼飯を食べた後俺は狩った魔物や獣を保管するテントに移動した。
俺が居ない間はずっと狩り任せてしまった。
(エルダ達には礼を言っておかないとな。)
そう思い探していると。
「フラム様〜!」
デッド・ベアーを木の板に載せて運んでくるエルダ達が話しかけて来た。
ちょうど食料調達が終わった後の様だ。
「お疲れさん、俺が寝てた間仕事押し付けてゴメンな。」
俺は食料調達を任せてしまった事を謝罪する、仕方なかったとはいえ約束を破る形になってしまった。
「いえいえ!元々は俺達の仕事ですし、俺ら進化してから皆かなり強くなったんですよ!!」
「そうっすよ!まだ力に使われてるって感じっすけどね〜」
「狩りは俺達に任せてくだせぇ!森の奥に行かない限りは余裕で狩れますぜ!」
《エルダ達は契約で強化されています、この言葉に偽りは無いでしょう。》
そうだな、現に進化前は倒せなかったであろうデッド・ベアーを数人で倒して来た見たいだ。
けど...。
「いや、明日からは俺がやるよ、約束だしな。」
有難いがエルダ達に甘える訳にも行かない、やはり自分でやるべきだろう。
「いやいやフラム様、今狩りに出てるエルダは40人程おりますぜ?言っちゃなんですが俺達がやった方が効率も良いですしフラム様は主なんでどっかり構えてたら良いんですよ。」
エルダは笑いながら答える。
「それにっすよ〜、フラム様が狩りまでやったら俺らの仕事が無くなるっす」
もう1人のエルダも笑ないながら答えた、気のいいヤツらだ。
そういう事なら任せようかな...。
「なら頼んでも良いかな?ちょっと今日の夜は色々あってな、これから忙しくなりそうだから頼むわ。」
「了解っす!」
「あ、それと今日スケルトンが来るらしいから来たら教えて貰ってもいいか?」
図々しくももう1つ頼み事を頼む。
べ、別にいいよね!
「そう言えば昨日も来てましたね、解りました見かけたら伝えます。」
そして俺は「じゃあ頼むわ」と言ってリンに頼んでいた話合いの準備の様子を見に大きなテントへ歩き始めた、
準備って言っても机と椅子くらいしか無いだろうし大丈夫だろ。
時々何かの作業をしているエルダ達に話しかけながら時間を潰しテントに向かう、エルダ達は進化して少し経ち余裕が出来てきたのか皆生き生きと生活していた。
(なんかやっと村っぽさが出てきたな。)
そう嬉しくは思いながらふと空を見上げるともう暗くなり始めていた、そして色々と見て回ったので少し遅くなったがやっと目的の場所に到着する。
「おいリン!、準備出来てるか〜?」
「あ!フラム様!完了しています、是非ご覧下さい!」
自信満々にリンが言ってくれたのでテントの中に入り確認する。
「お〜。」
おぉ、リンの奴結構頑張った見たいだ、少し大きな丸い机の周りに椅子が並んでいる、これなら問題無い所か十分過ぎるな、リンはやれば出来る子YDKなのだ。
ってあれ、こんな椅子と机あったか?
「おい、リン、この机と椅子ってもしかしてお前が作ってたりする?」
「いえ、私も手伝いは致しましたが...、非戦闘員の者達が作成しました。」
なるほど、進化してから更に器用になった見たいだ、ありが難い。
「へ〜、凄いな、お前に任せて良かったよ、ありがとな!」
「他の者にも喜ばれていたとお伝えしておきます!」
いやぁ〜、俺がやったら椅子並べるだけになってただろうな...。
それに座って話し合ってる姿を想像したのだが・・・・・・シュールだな。
「あ、そういやリン、スケルトンがなんで俺に会いたがってんのか解るか?」
リンは少し考える様に顎に手を当て言う。
「申し訳ありません、スケルトンは私達が産まれる前から存在していた様ですが交流が無かったので解りませんね...。」
そうか、まぁそれはスケルトンに直接聞けば1番簡単な話だ。
「そうか、変な事聞いて悪かったな。」
「いえ!俺こそお力になれず申し訳ありません。」
そう会話をしていると...。
「フラム様〜!スケルトン族がお見えです〜!」
保管庫に居たエルダが伝えに来てくれた、気が付けば辺りはすっかり暗くなっている。
「解った!それで悪いがここに案内して貰ってもいいか?」
「解りました!!」
アイツには色々と頼み過ぎかな、だがやりたい事がある、これは譲れない。
俺はエルダが向かったのを確認して光魔法の「ライト」を使用して薄暗いテントの中を明るくする。
「それと...。」
やはりボスっぽく座って居た方が良いだろう、実は少し前からやってみたいなと思っていたのだ、俺が椅子に座るとリンがその横に座る。
よし、後は待つだけだな。
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