いつの間にか贅沢になった自分へ。
過去の私が今の私を見たらどう思うだろう。
時折、そう思う事がある。
小さな頃、20円のチューチュー(今の若い人にはきっと通じない)を買って食べるのが贅沢だった。
ヤンバルクイナのアイスなんて買って貰った日には1日幸せだった。
今思えば本当に小さな幸せがとてもとても大きな幸せだった。
晴れ渡った空を見るとテンションが駄々上がりした。
雨降りの日は傘をさして外に出るのが好きだった。
雨が上がって虹が出たらひたすら空を見上げていた。
空を貫くような飛行機雲が大好きだった。
図書館に新刊が入る度に入り浸った。
ランドセルが閉まらない位本を借りて読みふけった。
図書館の貸し出しカードが一杯になった時は誇らしかった。
今、私は空を見上げてあの頃と同じように幸せになれるだろうか。
今、私は本を読んであの頃のように夢中になれるだろうか。
今、私は。
1本20円のチューチューを食べて幸せになれるだろうか。
過去の私が今の私の生活を見たら、とてもうらやましがるに違いない。
そう思うと、いろんな不満やイライラの感情が溶けていく。
今、私は幸せなのだと、過去の私が教えてくれる。
幸せにしてくれる全てに感謝しながら、明日は空を見上げてみようと思う。
あの頃のような感情はもてなくても、きっと、空は今でも綺麗だと思うから。