#7 稽古
――空手道場
「おう、来たな!」
チヒロはいつものように挨拶をして道場に入ると、道場にはすでにマモルが準備運動をしていた。マモルは常に一番乗りでこの道場に来るのだ。学校は常に一番最後なのだが……。
「今日もはりきってんな」とチヒロが言うと「おう!今日も組手よろしくな!」とそう言った後、再び準備運動を始める。それを見てチヒロも準備運動を始めることにしたようで、マモルとは少し離れたところで始めた。
そして今日の稽古のメンバーが集まった、今日はトモもいる。ちなみに村長は都合があり今日は休みだ。そしてテツジ先生がやってきた、そしてその後ろから村長よりも年をとっている感じな『猫族』の男が入ってきた。
「じいちゃん!」とマモルが驚く。この人はマモルのおじいちゃんだった。
「今日はアキオさんがもう一人の先生として稽古に参加することになった。ではアキオさん、よろしくお願いします」
「うむ……今日はよろしくな」
「「「「「「「よろしくお願いしまーす!」」」」」」」と全員でアキオに挨拶をする。
「じいちゃん、今日帰ってきたの?」とマモルがアキオのそばに行く。それにつられてチヒロたちも2人のそばに行く。
「今日帰ってきたんじゃよ、しばらく仕事が続いていたからな……」
「じゃあしばらくここにいるの?」とマモルが言う。
「あぁ、ちょっと仕事の方はしばらく休みだな」
アキオの仕事は空手の先生だ。色々な大会で優勝もしているほどの実力者だった人で、現在は様々な道場で指導者として活動している。
「チヒロ、久しぶりじゃな」
アキオが優しい声でチヒロに話しかける。
「どうも……」とチヒロは軽く挨拶をする。
「ねぇ、じいちゃん 組手やろ組手!」
マモルはアキオとの久しぶりの空手に嬉しそうだった。
「組手は基礎をしっかりやってからじゃ、さてそろそろ始めようかの」
こうしてアキオおじさんの指導のもと、空手の稽古が始まった。そして現在、俺はアキオおじさんと組手をやっているのだが……
「チヒロは少し技をかわすのが遅い、もっと速度をつけた方がいいぞ」
「はい!」
「ナオ、消極的になるな もっと自分に自信を持ちなさい」
「はい!」
アキオは一人一人の弱点を見つけそれの改善点をしっかりとアドバイスしていく。さすがは指導者だとチヒロは思った。
「あー、やっぱ強えー!」
どうやらマモルとの組手が終わったようだ。
「当然じゃ、お前は守りをおろそかにしすぎじゃ」
「ちぇー」
「もっともっと稽古を積まなければな」
「……じいちゃん、もう一回相手してくれ!」
「おう、いくらでも相手をするぞ?」
2人の組手を観てチヒロは、今日のマモルはいつも以上に張り切っているな……と思った。