#72 双子と双子
――ツキカゲ小学校
「だからお前が悪いんだろー!」
「お前だって言っただろー!」
3年生の教室では、2人の少年が言い争いをしていた。その2人とは、ケンイチと『犬族』の少年の『ユウヤ』だ。
「まーた、やってるよ……」
「そうだねー」
言い争いをしている2人を、離れて見ている2人の少年がいた。その2人とは、ケンジと『犬族』の少年の『タクヤ』だ
3年生の生徒は4人。双子のケンイチとケンジ、そして……こちらも双子のユウヤとタクヤだ。
ケンイチとユウヤの長男コンビが何故、言い争いをしているのか?この2人は何かと張り合うところがあり、その度に喧嘩が始まるのだ。今回の喧嘩は、2人とも夏休みの宿題を忘れてしまい、お互いにそれを馬鹿にしたことが始まりだった。
「おーい、いい加減やめろよ」
タクヤが2人の間に入る。
「そうだよ」とケンジも加わる。
ケンジとタクヤの次男コンビの方はとても仲が良く、2人で遊ぶこともある。2人は長男コンビの喧嘩を、いつもこうして止めに入っていた。そして次男コンビの登場により、喧嘩は終了した。
「ケンジ。今日、家に帰ったらすぐに秘密基地に行くぞ」
「うん!」
「秘密基地?」
ケンイチとケンジの会話に、タクヤが反応する。ケンジはタクヤに、秘密基地のことを話した。
「へ~、知らなかった。ねぇ、俺にも見せてよ!」
「いいよ!」とケンジはすぐに承諾をする。
「ユウヤも行くでしょ?」
タクヤはユウヤに尋ねる。ユウヤは突然、話を振られてビクッとする。
「いや、俺は……」
「さっきからそわそわしてたじゃん!」
タクヤの指摘に、ユウヤは頬を少し赤くする。
「まぁ、暇だから行くかな……」
「素直じゃねぇな……」
ケンイチがボソッと呟くと、ユウヤはその言葉に反応したようで……
「お前に言われたくない!お前の方が素直じゃないだろ!」
「何言ってんだ!お前が一番だろ!」
またも始まってしまった喧嘩に、次男コンビは呆れるばかりだった……。




