#71 再び始まる学校生活
「お~い、ナオ?」
「……」
ナオはとても浮かない顔をしていた。今日から再び、学校が始まるからである……。
――ツキカゲ中学校
チヒロとナオが教室に入ると、トモ、ハルコ、レナがいた。
「レナも夏休みが終わって、ショックみたいだな」
「うん……しばらくはこんな感じかもね」
「あ~、始まってしまった~……」
レナの様子を見たチヒロの言葉に、ハルコが同意する。そしてレナは、2人に聞こえない程度に呟いていた。
ナオはトモの方を見る。相変わらずのポーカーフェイスだ。暑いのか、団扇を扇いでいる。
「トモ、俺にも貸して」
「……ん」
ナオに団扇を貸すと、トモは机から別の団扇を出した。
「2枚持ってたの?」
「……」
ナオからの問いかけに、トモは……3枚目の団扇を出した。それを見たナオは、思わず笑ってしまった。
「おはよう、みんな」
チヒロたちがしばらく話していると、担任の『サトル』が来た。
「いや、まだ1人来てないか……」
サトルの言う通り、まだ来ていない生徒が1人いた……。
そして5分後、まだ来ていなかった生徒……マモルが勢いよく教室に入ってきた。走ってきたのか、息を切らしていた。
「早速だな」
チヒロの指摘に、マモルは苦笑した。
「さて、みんな揃ったな。夏休み楽しんだか?先生も旅行に行ったんだが……」
そう言った後、サトルは紙袋の中からクッキーが入った箱を取り出した。
「お土産だ、今から配るぞー!」
その言葉に反応して、サトルの前に行ったのは……トモだった。
こうして、チヒロたちの学校生活が再び始まる……。




