#61 夏祭り
――ツキカゲ中学校
ツキカゲ村の夏祭りは、ツキカゲ小学校とツキカゲ中学校の校庭で、毎年行われている。校庭には色々な露店が準備していた。そして、ツキカゲ中学校の真ん中には、大きなやぐらが立っていた。今日、行われる夏祭りのために朝から準備が始まっていた。
「よ~っし、準備完了!」
夏祭りの準備を終えて、持参したお茶を飲んでいる村長。その他の大人たちも、座って休憩をしている。
「今年も頑張ったなー……」
校庭に立っているやぐらを見て村長は、自分を褒めていた。
――村長の家
「……というわけで、俺は頑張った」
村長は、チヒロに今日の苦労を話していたが……チヒロは、聞こえないふりをして漫画を読んでいた。
「なぁ、俺は今日……」
「うん、頑張った頑張った」
チヒロは適当に返事を返す。村長は「苦労したのに……」と小さく呟いた。
「ここの夏祭りって。いつからやってるの?」
「んー……今年で105回目だな」
「そんなやってんだ……」と、チヒロは少し驚く。
ツキカゲ村の夏祭りには、近くのカツラギ村やオオサキ村だけでなく、遠方からも人が来る。ちなみに、カツラギ村のお祭りは、秋に行われる。
去年、初めてツキカゲ村の夏祭りを経験したチヒロは、今日の夏祭りをとても楽しみにしていた。
「村長、浴衣の用意してある」
「あぁ、大丈夫。ナオたちも、夕方に来るだろうからその時にな」
そして夕方……
「チヒロー!」
ナオが居間の方へやってきた。ナオは青の浴衣を着ている。
「もう少し待っとけよー」
既に若葉色の浴衣を着ている村長は、チヒロの浴衣を着つけている最中だった。チヒロの浴衣も青色である。
「ほい、出来た」
着付けができ、3人とも浴衣姿だ。ナオの手には、団扇がある。
「マモルたち、見つかるかなー?」
「ワタルたちも、来るかもな」
そして3人は、夏祭り会場へと向かう。その道中、3人は何を食べようかの相談をしていた……。




