#57 がんばれ村長
――村長の家
現在、居間には、エミリとナオヤ、そして……チヒロ、ナオ、トモ、マモルがいる。チヒロたちは、「何故、俺たちが……」と思っていた。それを、エミリとナオヤは知らない。村長はというと……
「ねぇ、お父さんは?」
「あ、えーと……トイレかな?」
村長が行ったのは、トイレではなく……客間だった。村長は今一度、『彼氏が来た時の対応の仕方』を記したノートを見ていた。
「ねぇ、君たち」
「「「「はい?」」」」
チヒロたちは、ナオヤから声をかけられて、ほぼ同時にナオヤの方を見る。そして思わずハモる。
「お義父さんって、どんな人なのかな?」
「「「「え?」」」」
ナオヤからの質問に、チヒロたちは再びハモる。
そして4人は、村長はどんな人なのかを必死に考えていた。そして……結果が出たようだ。
「面白い人」とマモル
「……自由な人」とトモ。
「調子に乗っちゃう人」とナオ。
「よく落ち込む人」とチヒロ。
4人からの答えにナオヤは……
「あ、なるほど……」
それしか言えなかった。
「それにしても、トイレ長いなー」
あれから話を続けていたチヒロたちだが、なかなかこない村長に、エミリが気に掛ける。チヒロたちも、村長のことが気になってしょうがなかった。その時……障子が勢いよく開いた。
「……待たせたな」
相変わらずの無表情だが、どこか自身があるような感じの村長。そんな村長に、チヒロたちは、まだ心配している。エミリとナオヤは、どうしたのだろうと、わかっていない様子だ。
村長は元いた場所に座り、ナオヤの方を見る。
「ナオヤ君!」
「は、はい」
初めて村長から名前で呼ばれて、少し驚いたナオヤ。この後村長が何を言うのか、全員が気になっていた。そして、村長が言った言葉は……
「好きな……食べ物は?」
村長以外の全員がズッコケた。




