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はじまり
ジグソーパズル---。
バラバラになったよく似た欠片を繋いではめ込む玩具。
誰しもが1度は目にしたことがあるであろう物。
多いものは数千の破片を並べて、揃えて、繋いで、一つの作品に仕立て上げる。
完成したソレは、最早一つの世界と言っても過言ではないだろう。
そんな事を口にしてみるが、少し前の僕の思考ではそんな事は微塵も思わなかっただろうけれど。
パズルが世界?
唯の暇つぶしの玩具でしかない。
と、考えていた僕の口からそのような言葉が出てくる経緯としては、これから自分の身に起きる途方もなく壮大で、残酷で、孤独で、傲慢で、そして殺伐とした事象が関係しているのは明確な事実であると思う。
これ程までに読み手を期待させる様な文面を連ねている所申し訳ないのだが、これから語る物語は僕のエゴによって成り立つという事を覚えていてほしい。
もう一度言おう。
これは僕のエゴだ。
自分勝手な都合。
自分ありきの自称。
他人あっての自称などあってはならない。
さて、それでは開幕と洒落こむとしよう。
どこまでも落ちて、堕ちて、墜ちてその先にあるバラバラになった世界をはめ込む物語を。