表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/10

学校で

 ――あの日に戻れるのだろうか。

 

「なあ、海斗」

「あ?」

「今って何時限目?」

「6時限目だよ。んなことわざわざ僕を起こして聞いてくんなよ。せっかく気持ちよく寝てたのによ」

「いいじゃんか」

 後ろの席の幼馴染・臼井智也が、寝ている僕を起こし、しょうもないことを聞いてきた。

 一回起きたら僕寝れないのに。昨日はゲームを夜中も寝ないでやっていたから、眠いんだよ。ま、頑張って寝てみっか。

 3秒で眠ることができた。

 智也は、海斗を「バカか」という様な目で見た。それもそのはず、先生がこちらをがん見しているというのに寝てしまったからである。

 そんなこととは露知らず、海斗は眠り続けた。

「熊木くん、起きなさい」

 先生は、海斗に近づいてきた。

「起きなかったら、補習にしますよ」

「はい!おはようございます」

 海斗は補習という言葉を聞くと、すぐさま起き、姿勢を正した。

 そんな海斗を見て、先生は呆れたような顔で「はあ」とため息を吐き、黒板に向かって歩を始めた。

 先生が黒板の前まで行くと、鐘がなった。

 どうやら6時限目は終わった様だな。やっと、家に帰れる。

「起立、礼」

 日直が号令をかけ、6時限目は無事終わりを迎えた。

 先生ったら、寝るぐらいいいじゃないか。寝てる奴なんてそこら中にいるのに、僕だけに怒るとか意味分かんねーし。

 ブツブツといろいろと先生の文句を言っていると、智也に話しかけられた。

「お前、何をブツブツ言っているんだ。怖いぞ」

「僕は周りに何を思われようがどうでも良いんだ。だから、僕が周りから怖いと思われてもどうでもいい」

「おい、それはやばいぞ。すごくやばいぞ。お前、感情あるか」

 何言ってんだこいつ。感情ぐらいはあるに決まっているじゃないか。僕はただ周りに関心というよく分からないものがないだけだ。

 またもや僕がブツブツと言っていると、またもや智也が話しかけてきた。

「お前こ…、一緒に帰ろうぜ。あいつらも誘って」

「おう、そうだな」

 こいつ、最初何を言おうとしたんだ。どうでも良いけど。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ