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ナマクラ  作者: 青藍
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ナマクラってどういう意味だろうね

「ナマクラ」

「釜茹で」

「なまはげ」

火花と金属がぶつかる音が飛び散った。

「あのー、なまはげってナンデスカ?」

「棒読みマジキモいから、なまはげはなまはげだから、それ以上でもそれ以下でもないから。」

濃密な血液の香りと死の気配。

「よくその長文を一気に言えますネ」

「マジキモいから、語尾がカタカナって男としてどうかしてるんじゃない?そういうのは

   中国人風チャイナ娘が言っているから似合うんだよ、マジで」

二人が進んだ先にあったのは大量の死体だった。

「これは、 臭くね?」

「そうだネ」

ゴブリンと思われる死体が二十体以上。人間の男の死体が二つ。女が一つ。こんな少人数でよくここまで減らしたものだ。代償はパーティーの全滅だったが。

「だ、だれか、助けてくれ」

かすれた声が聞こえる。生存者がいるらしい。

「どうしようか?」

「どうするネ?」

助けを求めていたのは血塗れの男。周りに折れた弓と緑色の血液にまみれたタガーが転がっている。

幸いというべきなのかは定かではないが、腕がとれちゃってギャアアアアアアという感じではないようだ。

「ヒーリングってその杖で使える?」

「無理ネ。この杖は攻撃魔法しか入ってないネ。」

「じゃあ、ポーション使わないと助けるのは無理か」

ポーション。上級冒険者が好んで使用する治療薬だ。

一般人が使う薬とは段違いの効果があり、そのぶん高価で余程大きな商会か冒険者ギルド、神殿等でしか扱われていない。

つまり、知人ですらない、むしろ同じ狩り場にいるライバルかもしれない相手を助けるにはポーションは高価だということだ。

「助けてくれ、なんでもするから、お願いだぁ」

男はもう必死だ。動くことさえままならない傷だらけの身体を無理やり動かして懇願している。

「助けようネ?」

「う~ん、どーしよーかなあ?」

ガサリ、と物音がする。木々の中から現れたのは濁った灰色の毛皮を持つ狼。血の香りに誘われたのか、その表情は飢えに支配されている。

サッと男の顔が青ざめる。狼の数は十五体。ただでさえ助けてくれるのか分からないこの状況で現れた狼。

見捨てられる可能性が高いと思ったのだろう。

「み、見捨てないでくれお願いだ。頼む!」

「こんなにお喋りできるって意外に元気だよね。」

「必死だからだネ。命が懸かっていれば誰だってお喋りするネ」

そろり、そろりと狼たちが間合いを詰める。

「この狼って何て名前の魔獣だったっけ?」

「うーン、確かウルフザーコだったネ」

「うっわ、チョー適当」

「これが正式名称なのネ」



狼、ウルフザーコたちが跳躍した。

「こいつらマジウザイわ」












一閃、









水属性初級魔法アイスダーツ、












ウルフザーコたちの三分の二はバラバラの肉塊になり。


残りは串刺し肉にジョブチェンジした。





















オモローでしょうか?

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