恐怖
・腐要素含みます。嫌いな方、嫌悪される方は読まない事をお勧めします。
・誤字、脱字があるとおもいます。読みにくいとは思いますが、読んでくれたら嬉しいです。
部屋の中から『入れ』と一言あったが5人は足を進める事を躊躇った。だが、いつまでも廊下にいるわけにはいかない。4人の兄達は部屋に重い足を進めた。朋耶もその後を追うようにして入って行く。
「朋耶……こっちへ」
何故かバスローブを着た父が朋耶を手招きする。
「おお~大きくなって…もう誰かの手が付いているらしいが……まあ、良いとしようこの家の者以外には触れさせていないだろうね?」
その問いに返答することはいくら待っても無かった。怒りに満ちた父の顔、後ろで両手を後ろに組んでいる4人も指に力が入る。
「あるのか?……誰だ!?私の作品を汚したのは!?」
「中3の時、友達に少し…………」
そう答えた後父の顔色が多少なりとも穏やかになった。そうかそうか、と言って、朋耶の両肩を掴んでいた手を放した。
「始めてはいつだ?私にお前の成長を見せてくれないか?」
「…何で親父はそんな事知りたがるんだ?俺は自分の好きにいたい。」
それが失言だった。椅子から立ち上がった父に床に叩きつけられた。カーペットがひいてあるにしても父に叩きつけられた朋耶自身に十分な衝撃を与えた。
「それが父に対する言葉使いか!お前は今までの中のやつより出来が良いから少し甘やかしすぎたようだ…!泰季!」
「はい。父上。」
「身体検査をする。お前達がやるんだ。」
身体検査、その言語に4人は身をふるわせた。月に2、3回父のきまぐれでやるその検査、その時その時で何をやるかは分からない。時には屈辱的な格好させられそのまま数日放置、またある時には実の父相手にセックスを強要される。それを実の兄にやらせるという。だが、泰季達は反論できない。唯、父の言うことに従う事でしか弟を守れないでいた。
「ゲホゲホ…身体…検査?」
「華凛。ロープを。」
父に言われるがまま華凛はロープを父に渡す。哲には床に座っている朋耶を運んでくるように命じ、ベッドの上に仰向けで寝かされて、両手足を隅にくくりつけられた。
「ちょっと待てよ!何で俺が!は~な~せ!」
暴れ悶えて見るがロープがさらにきつく食い込んでくる。
「誠…さあ、お前が初めだ。まずは体温。」
「…………ごめんね朋……」
その一言が重く、哀しかった。体温計、通常の使用方法からかなりかけ離れている使用方法で患者(この場合は朋耶)の体温を測る。服はハサミで切られ、ズボンは下までおろされていた。窓が開いているような冷たい空気が朋耶の体を包み込む。朋耶の体の上に乗っかった。
「何…すんの?誠兄さん?」
ごめんとその一言だけ言って誠は体温計を朋耶の下肢に持っていく。冷たい体温計がさっきまで誠の指を銜えていた所に入っていった。
「っああぁぁぁ!!」
痛く冷たい。それもだんだん慣れてきてしまう自分の体を妬んだ。体温計が鳴るまで放置されるかと思ったら、次から次へと絶え間なくいろいろな事をさせられた。しばらくしてピピピと小さな音が鳴った。クチュと音を立てて体温計は朋耶の中から出された。
「はっ…はぁ……ま…だ……やるの?」
色んな事を一度にされて涙目で4人を見上げる朋耶。4人は体温計を凝視して朋耶を見ていなかった。
「どうした?」
少し離れた所から父が5人を眺めていた。誠が父の元に体温計を持って行く。体温が36度だった。平熱…だが、現状が現状だから何かおかしいと父は思ったのか、まだ朋耶の側にいる3人にどきなさい。といって自分がその場に向かった。顔が火照り、息が切れている朋耶の体を撫でまくった。
「なっ…親父!?」
「氷でも詰め込んでやろう。」
「は……はいぃぃぃぃぃぃぃ?」
「まずは、一つ…」
「ひぃっ…!や…変あっ……!冷たっっっ…兄さん…助け……あっあぁぁぁ!」
二つ三つと次々に朋耶の蕾に冷たい大きさ様々な氷が入れられていく。体の中で氷がぶつかるカタンという音、父の指が奥まで氷を押し込んでくる指の腹が朋耶の内部の敏感な所をいちいち刺激してくる。その度ビクビクッと体が震える。早くも意識を手放しそうになるが、急に呼吸が苦しくなった。口で呼吸を整えていたはずなのに口がふさがれた。驚いて目を見開くと父が自分の口をふさいでいた。叫び過ぎてカラカラに乾いた口の中に生温かいものが侵入してくる。それが父の舌と気付くのはしばらくたってからだった。舌を噛んでやろうかと思ったが何故だかうまく動かない。
「粘膜って薬塗りこんでしまえば浸透が早いんだぞ?勉強しろよ朋耶。」
「何…やった?…………っは……あっ!」
「おいおい、あまり腹に力を加えるな、冷たい水が出てくるだろ?それとも早く入れてほしいのか?ん?」
「ん…っな……あっ…やめ……」
父にそう反論した所で体をはねのける事も出来るわけでもなく、父に身を任せる。
「父上、やり過ぎでは…?」
「さすがに、朋耶の体が壊れます。」
「だったらお前らがやるか?朋耶にはもっと乱れてもらいたい。この私の為にな……」
「父上……それはどういうこと……」
華凛が父にそう聞こうとしたら父がイラついたように泰季に言った。
「泰季…お前、朋耶に私の出す料理を食べさせてないな?」
ごくりと息を飲む4人。父に睨まれたら何故か異常にのどが渇く。朋耶の後ろに入れていた指を抜き出し4人に近づいて父は言った。
「なぜ朋耶をかばう?ん?お前達は自分の事だけ考えていればいいんだ!」
4人は何も言えなかった。父の出す食事には大量の性欲剤がいれられている。小さな子供には少量、体が出来上がってくるにつれてその量は増えていく。
「……何も言わないか…誠、医者を呼びなさい。お前だったら簡単に呼び出せるだろう?お前のSEXフレンドを…」
医者というのはほとんど名ばかりの誠の友達。住み込みで医者として一緒に住んでいる。早くしろと言わんばかりに机の上にある誠の携帯を投げつける。
『どうした?』
「……来てほしい………今すぐ。」
唇を強く噛みながらそう告げる。しばらくしてわかった。という声が聞こえた。
「失礼します。旦那様、何の御用件でしょうか?」
「なんの?はっ、笑止。あいつを犯せ。やり方はお前の好きでいい。それと…新薬だ。朋耶に飲ませてやってくれ。」
良いのか?という目で誠を見るが誠は眼をそらして合わせようともしてくれない。
「承知いたしました。どんなやりかたでも良いんですね?何を詰め込んでも?」
「ああ、構わない。一九の好きでいい。」
そういわれると、一九は朋耶のいるベッドに向かって足を進めていった。まず父から貰った薬を自分の口に含んで口移しで飲ませる。生暖かい液体と舌が朋耶の体を熱くさせる。
「まず、これ、入れてみる?」
ズボンの中から一九自身を取り出して朋耶に見せてみる。それは大きくてとても男らしいものだったので、朋耶は息を飲んだ。さっきまで旦那様に解してもらっていたらしいから平気だよね?と耳元でささやかれても見た目的に無理だと首を左右に振ってみるが、一九はそれをゆるさない。
「じゃあ、ゆっくり入れて行ってあげる。無理だったら言ってね?」
優しく低めの声でそう言われれば体がこわばる。力を抜いて。そう何度言われただろうか?半分も入っていない状態で朋耶は声をあげた。
「もっ…無理ぃぃぃぃぃぃ!」
「大丈夫だよ。朋耶クンはまだまだいけるでしょ?もっと大きいものを入れたことがあるんだから。ウソはいけないよ?じゃあ、嘘をついた子にはお仕置きをしないとね?」
「んっ……やっ、一…九、さんもっ…無理。。。」
「しょうがないな…嘘はいけないって言ったばっかりなのに…ね!」
「っつ!あっ、あぁぁ!や…ゆっくりっ、いったのに…」
「言ったでしょ?嘘を付いたらお仕置きだって。さてと。試験管とって。」
半分まで入れられていたのを一気に引き出され朋耶は体をビクンとふるわせる。誠は一九にいわれるがまま持参して来たらしい試験管を誠が手渡す。口の部分が外に来るように入れられた試験官はぐりぐりと内部を掻きまわす。まるで実験をしているかのように。
恥ずかしい……死にたい…
そんな気持ちが朋耶の頭を満たした。だが身体は…全く言うことを全く聞いてはくれない。感じたくないのに感じてしまう…兄以外だと無理だと思っていたが、朋耶の身体はビクビク震えた。無意識で目の端から涙がこぼれた。
「どうしたの?朋耶…なんで泣いているの?」
自分の事が解らなくなっていく、黒い闇に身体の自由を奪われていく………そこから先の記憶は朋耶にはない。だが、次に朋耶が目覚めたのは朋耶が一回も入った事がなかった医務室のベッドの上だった。
あれ?ここはどこ?俺はどうして…
思い出そうとするが、思い出す前にベッドを囲んでいたカーテン越しに誠と一九の声が聞こえた。
「お前のあれはヤり過ぎです…」
「良いじゃん。旦那様の許可も下りてたし。」
「あんなやつの事を旦那様なんて呼ぶな!虫唾が走る!」
壁を拳で殴る誠に一九は注意をする。一発だけだったが大きな音が医務室を震わせた。朋耶は身を震わせながらもカーテンの隙間から二人の様子をうかがっていた。
「そもそも、あいつは今度は何の薬を使ったんですか?お前は微妙だが口に含んだんでしょ?」
「ん?多分あれは『変換性薬品』だろうね。大量に飲むと飲んだ奴の性別が逆になる。」
「はぁ…何なんですか、その薬品。だが性変換っか……女の朋かぁ~」
何の話をしているんだあの二人は!と顔を真っ赤にして叫ぶのを我慢しているが、カーテンを握っていた手に力が籠る。女の朋耶を想像している誠に薬作ってあげようか?とニヤけながら言った。
「なっ…!そんな事……でも、見ては見たい。そういえば、ずっと変わったものなのか?」
「いや、この本によると……感情が高まった時だけらしい。しかも、一部変化らしい…なんて微妙な。」
どこからか持ってきた本を片手にそういう。その言葉に喜びの顔色を見せたりはたまた少し哀しそうな表情を浮かべたり複雑な兄の心境が窺えた。
「そうか…とりあえず、朋にはその事言うなよ。兄さん達には俺から言う。また後で迎えに来る。」
はいは~いと片手を振って返事をする。誠がいなくなったことを確認すると朋耶のいるベッドのカーテンを空けた。
「んで、本人はどう?身体に変化はある?胸とか出てきた?」
ワクワクしながらそう迫ってくる一九を一定間隔を空けて後ずさりする。トンと壁に背中がぶつかる。
逃げ場がない…怖い……
一九に感じる恐怖、身体に力が上手く入らない。一九の顔が近くに来た時もう駄目だ。と思った。が、少し遠くで電話の鳴る音が聞こえる。
「ッチ、誰だよ……」
電話のせいで不機嫌になる一九、だが朋耶にとっては天の助けだった。今のうちに一九から逃げられると思っていたからだ。ちょっと待っててねぇ~と電話に言っているのか朋耶に言っているのか分からなかったがポッケから注射器を出して朋耶に打つ。
「やっ…何?」
慌てて振り払おうとするが撃っている最中暴れたら大変なことになる。体の中に透明な液体が大量に入れられた。大人しくなった朋耶を横目で見ながら電話だけを取りに少しの間だけベッドから離れた。
「もしもし?なんか用か?」
『お前、教員試験受かったぞ。今通知が来たんだが……良いのか?』
「いいんだよ、俺がお前達の代わりに害虫から守ってやるよ。」
電話の相手はさっきまでここにいた誠だった。電話で話しながら一九は朋耶の身体を弄る。声が出そうになったりする時は朋耶は枕で自分の顔を覆う。その枕も直に一九によって取り除かれてしまう。
「っ…あっ…」
つい漏れてしまったその声が誠に届いたのか誠が一九に一言言った。
『今から迎えに行く。』っと、一九は何も言わずに電話だけ切った。
「聞こえた?お兄さん達、今から迎えに来てくれるんだって。朋耶は愛されてるね。」
そう言って朋耶の傍から離れていく。一九が放った言葉には中身がなかった。感情も何もない言葉、朋耶はどうしたらいいか分からなくなった。突き放したのは自分、だが、何故かかまってもらえなくなると寂しい。
「あっ、あの一九さん?」
おぼつかない足取りで一九の側にゆっくり近づいて行く。そんな朋耶を拒絶するような眼でみる一九はなんだ?と言ったきりだった。
「体が、熱いの…なんとかして…」
縋る様な言葉で、涙目で見上げられた朋耶には意識しているのかしていないのか、男を欲情させる効果がある。
「お前の兄貴たちが来るぞ?良いのか?」
「電話貸してもらえれば……」
ん、と自分の電話を朋耶に貸す。電話するのは長男の泰季だった。低い声で応答してきた泰季の声に身震いする。
「あのね、ちょっと一九さんと話したいから少し遅れてきてって他の兄さんたちに伝えて?」
『…………分かった、お前がそう望むなら。』
それで会話が終わった。電話の相手が朋耶だと分かったらいつも通りの泰季だった。電話が終わった後の朋耶は知らずに緊張していたらしく、腰が抜けた。
「そんなに緊張したの?」
穏やかな口調、感情が沢山入れられた言葉を掛けられると引きつっていた頬も緩む。
「普通このままベッドに運んでやりたいんだが……今の俺にはそんな余裕ありそうもない。」
そう言って床に座っていた朋耶に覆いかぶさる。
「え、なっ!どういうこと?」
「こういうことだよ。」
口調は優しかったが、どこか余裕がない気がした。綺麗に着せられた服を脱がされていく。
「朋耶、お前の体俺は好きだ。ホンの数時間前沢山弄ってあげたのにもう固くなってきている。」
グググと自分の方に押されると痛みが走る。顔をさっきより一層赤くして悲鳴を上げる。
「そんなに声を出して大丈夫かい?もしもう外にお兄さんたちがいたらどうするの?」
そうだった!と手放しかけた理性を再び掴む。声をなるべく抑えないと。と心がけようとしていたら、ここ、防音室だけどね。とからかわれたように耳元でささやかれた。それから数十分、何回目かの絶頂を迎えた朋耶に一九は終わり。と言った。
「どう、して…?」
息を切らせながらそう聞く朋耶に一九はタイムリミットと言った。出入り口のスモークガラスの所に大きな影が4つ並んでいた。ヤバい…そう思った二人は…いや朋耶だけだろうか、火照っていた体の血液が一気に冷めていったのを感じた。
「少し待っててあげてくださいね、今入ったら朋耶君、泣いちゃいますから。」
『お前は!朋耶に何をしてたんだ!』
怒気を帯びた華凛の言葉はさっきやっていた行為がシルエットで兄たちに目撃されてしまったのだろう。自分たちが周りに全く気付かない程集中していた、と思うと哀しく思えてきた。そんな反省をしながら服を新しく着る。2分後、朋耶は4人の兄たちに挟まれ自室に帰っていく。
次の日、朋耶が学校へ行くと新任の先生の紹介があった。ステージに立った男を見るなり朋耶は唖然とした。そう、新保険医として一九が朋耶の高校に入ってきた。その日から行きも帰りも大抵二人一緒だった。そのことで変な噂も流れ始めていた。