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01 始まり~最悪だ

自分に文才はありません。

だけどとりあえず続けられるように頑張るのでお願いしますー

突然だが、一つ話をしよう。

 ある日突然自分の身に今まで以上の不幸が降りかかってきたとしよう。 今までの不幸は小学生になる直前の誕生日から始まり、その内容は、周囲の人たちから「明るい少年だ」「優しい少年だ」と言われてきた少年が、「根暗な奴だ」「自己中だ」と言われる程、性格が曲がってしまう不幸だ。

 ではその不幸以上の不幸に、他者が原因だと分かっており、尚且つ自身の目の前に立っている者が、わたしが原因だ等の発言をしたらどうなるのか。 例えその発言をした奴が原因でないと分かっていても。

 自分の答えは……



 思いっきり殴る。

 奴に積年の恨みを晴らす位の意思を持って。 

 ちょうどその時友達との会話で「相手を殴る時は捻りを加えて殴った方が効果あるぜ」と言っていた奴を思い出したので、捻りを意識しながら顔をめがけて殴った。 案の定奴の体が少し吹き飛んでいった。


 だが気に食わない事があった。 殴って倒れた奴……神様(・・)は抵抗も一切無しで殴られたからだ。 しかも受け流そうともせず、真正面から受けてきた。

 そのことに苛つき、歯を噛み締めながら走って神様にダイブし、馬乗りになって何度も殴ろうかと思ったが、無性に虚しくなった。


 「うあああぁぁぁぁぁぁぁ!」

 

 そしてそのままの体制で、呆然としながらまるで子供のように、わんわんと泣き叫んでしまった。

 


 


 ▲ ▲ ▲ ▲ ▲ ▲ ▲ ▲





 


 「大丈夫?」


 その言葉はせめて睨むような目つきを直してから言って欲しいと思った。 一体何が気に入らないのかを、泣いた所為でだるいが考えていると、突然神様が起き上がったため後ろへと引っくり返ってしまった。そして起き上がった途端、神様は自分に叱咤をするように怒気を含ませた声で話しかけてきた。

 

 「いい加減察しなさいよ。女性(・・)に馬乗りになったままとか何考えてるの。それとも何?わたしよりも重くないって言いたいの?」


 そんな意味の分からない事を聞いてきたが、やはり泣いていた所為でまだだるいので、ぼーっとした目を向けていると、神様は小柄な顔を一瞬歪め、今度は冷めた目を向け言ってきた。


 「いい加減にしなさいよ、何なのよその目。まだわたしに手を上げたいの? まるで自分だけが不幸みたいに……」


 「うざい!」


 神様が驚いた顔をしてはっとした。 自分は偶に心の中に留めて置けばよいものを、口に出してしまい、尚且つ我慢が出来なくなると怒鳴って言うのだから自分の事ながら性質が悪い。 


 「あぁ……ごめんなさい」


 「え、あ……こっちも言い過ぎたし別に」


 少し気まずくなってしまったので、ここに至るまでの経緯を思い出すことにした。





 ▲ ▲ ▲ ▲ ▲ ▲ ▲



 



 

 別に今日の朝も普通の日常だった。 今まで通り高校では友達と駄弁って中学の時とは全く違う授業内容を受けた。 違った事と言えば、高校の先生方が全員重要な会議をすると言う事で、突然(・・)午前中で帰宅する事になり、偶然(・・)妹から電話で「今から会える?」と聞かれたため、妹の居る場所まで自転車で必死にこぎ駅のホームに行き電車に乗り三つほど乗り換えをして、偶然(・・)久々の新記録で二時間以内に着いた。今日は偶然(・・)懐が暖かかったため電車賃など気にしないで来れた。


 妹の雨音・由希(アマネ・ユキ)――ユーと約束していたショッピングモールのエントランス部分に少し早足でいくと、「兄さん!」と言って笑顔で掛けてくる姿が目に入った。


 その姿をぼーっと見ながら、本当に可愛い奴だなぁと心の中で思う。 何せユーは自分の考える理想の女性で一つしか欠けてない良い子だ。 ちなみに自分の理想は、ロングヘアーで大体腰まであると最高で次に、性格はしっかり者orサバサバが良いと思う。妹はしっかり者でサバサバしているので最高だ。サバサバしているというのは単純に過去を気にしない、くよくよしない見たいな感じだ。

 そして最後に唯一妹が理想ではない理由の一つ、身長。 別に妹が自分より高身長な訳ではない。寧ろ比較的低身長で、百四十五㎝ギリギリ超えている位だ。だけど自分は自分と同じ位の身長を理想として実際は超えても良いと思っていて、自分の身長は百六十五㎝ギリギリ超えない位で、自分の高校にはこの身長を超える女子など居なく、友達には「そんなんじゃ一生チェリーボーイだぜ」と言われてしまった。もちろんむかついたので捻りを加えて殴った。

 まぁ本当の所は―――「兄さんどうかしましたか?」

 「うんにゃー?なんでもないよ」

 

 ユーの隠し切れていない顔の傷(・・・)を見て目を逸らしたのは気付かれなかった様なので、適当に逸らしておこう。


 「じゃあ兄さん行きましょうか。今日はわたしがエスコートしてあげます」


 「はいはい、今日はどこに連れて行ってくれるのかな?」


 ユーはさらっと慣れたように腕を組んでくる、まるで離さないかのようにがっちり組んでくる。

いつもなら精々手を繋ぐ程度なので、何か良い事でもあったのかと思い聞いてみる事に。

 

 「ユー何か良い事でもあった?」


 それを聞いた途端ユーはさらに強く組んできて、痛みを感じる。それと同時に、ユーが震えているのが分かったので聞こうにも聞けないと思ったので話を逸らす事に。


 「あ、あそこのお店のカプチーノとアイス一緒に食べると美味しいんだよねぇー。今日時間があったら一緒に行かない?奢って上げるからさ」


 けれど逆にこの台詞がいけなかったようで、ユーは綺麗な顔を途端に歪め、叱咤してきた。その顔は妹なのにどうしてか恐怖を感じてしまい、妹に連れられるまま歩く事にした。

 

 

 「ねぇ、ユーってば」


 どうしても気まずい空気に耐えられず、ユーに話しかけることにした。


 「何ですか……」


 けれどユーは相変わらず不機嫌なようで、笑顔になってくれない。 呼びかけても笑顔にならないことにショックを受けたので、無理やり笑顔にさせてみる事に。


 「ほーらむにむに~」


 まぁ単純にユーのほっぺを横に伸ばしただけだけど。

 だけどユーはそれさえも気に入らなかったようで、先程よりは雰囲気良くなりましたがやはり顔を歪め、ギリ、と歯が軋む音まで出してきたのでもう何もいえなくなった。


 「兄さんは今日何も考えなくて良いんです。 ただわたしの言う通りにしていれば良いの!」


 「ユー……どうしたのさ一体?」


 流石に妹でも限度と言いうものがあると思う、でも今日ばかりは怒るなんて出来なかった。 電話での不安そうな声、今にも零れてしまいそうに目には涙を溜めていたから……。




 そのすぐ後、いや、二時間後位かもしれない。

 自分は死んだ。原因は神々の野郎共の暇つぶしに巻き込まれた。


 頭の中にそいつ等の思考が入ってきたので、自分に起こった事を合わせて内容を纏めると、 自分はバイクに跳ねられ頭を打ち死亡。 バイクの運転手の後ろにいた子供が走行中に喘息の発作を起こして、それに気を取られたため。 子供の喘息の発作は神々の仕業で、子供は後ろを走行していたトラックに轢かれ死亡。 ちなみに自分が死んだ事に神々は、一言。


 「失敗したな」



                     ふざけんな!!


 だけどその時は怒りよりも悲しみが上回っていて、謎の空間に吸い込まれる前に、地上の方を見てしまった。 ユーが呆然としていた所を。 そして妹の思考がどうしてか頭に入ってきた。


 (あぁ……やはり兄さんはどうやっても死んでしまうのですね)


 (わたしを……またおいていってしまうのですね)


 (わたしを一人にしないで……お兄ちゃん……!)


 

 自分は只々、ごめんねと言う事の出来ない悔しさに口を噤んでいた。




 

 ▲ ▲ ▲ ▲ ▲ ▲ ▲ ▲ ▲



  


 


  


  

 「ねぇ、あなたの名前は?」


 左腕を寂しさからか擦っている時に、神様から突然名前を聞かれ戸惑いながらも答える事にした。


 「水無月……水無月・苑(ミナヅキ・エン)


 「そう、苑……ね。 じゃあ苑、復讐って分かるかしら?」


 そんな訳の分からない質問をされ、一瞬馬鹿にされているかと思ったが、真意がわからない。


 「復讐なんてなににするのさ。」


 「子供はトラックに轢かれ死亡。 さらにまだ先がある子供を轢いた罪。 引いた子供の両親は鬱病をさらにこじらせ、母親はさらに病院へ行かなくなり悪ければ自殺、父親はまぁ同じような物ね。妹は精神障害に陥る、かしらね?」


 「脅しか?」


 「いいえ、失敗したなんて呟く奴等が果たして良心的な処置をするのか。それをきいてるだけよ」


 自分の家の事は自分が消えれば元々終る事は分かっていたのでそこまで気にはしない、だけど他者を不幸に巻き込むなんて真っ平御免だ。


 「いいよ。 やってやる、あいつら共々地獄行きだって構わない」


 「そうこなくっちゃ」


 ああ、でもあの子供を今度は守らなきゃいけないから地獄は御免かな。


 「じゃあ行きましょうか――お兄ちゃん」


 神様――ユーから死ぬ前に誕生日プレゼントとして貰っていたブレスレットが白に淡く光り、短刀となる。


 そしてゆっくりと歩き徐々に早歩き、どんどん走るように神々のいる所へ―――




 「嗚呼アアああああああああああああ!!」


 

 






       ▲ ▼ ▲ ▼



 






 これから始まる事に不安を抱きながら。


 


 


     

もう絶対編集なし 三月七日編集

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