番外編1
ちょっとばかり、スラスラいかなくなってきたのでここ等で一休みしたいと
思います。
夕美&メイが仕事する前の
お兄ちゃんの奮闘?おせっかい?心配?兄心?そんな感じです。
アンさん家にて。
夜、アン・ロイック夫婦は、普段通り夫婦仲良く家に帰ってきた。
アンは、夜食の支度。
ロイックは、お風呂を沸かす。
小さな家だけど、住み心地の良い2人にとって大切な家だった。
そんな家に訪問客が1人。
コンコン。
こんな夜にドアをノックする音が・・・。
普段訪問客なんて、休日にならないとやってこない。
とても珍しいことだった。
「はいはい。どなた?」
ドアを開けてみると、上から下まで黒を身にまとった男。
2人ともこの男とは知り合いで時々城内で立ち話などをしてたりする仲だった。
「こんにちは。」
「これはこれは、こんな夜にいかがなさったんですか?」
「すいません。こんな夜に押しかけてしまって・・・」
「それは、いいんですが。とりあえず中へどうぞ?」
男を中へ入れると、家の中にいた家の主人が
「こちらへどうぞ。」
と椅子を勧めてくれた。
「で、どうしたんですか?」
「じつは、お二人にお願いしときたいと思いまして。本当は明日の朝でもよかったんですが
それだと、遅いかと思ったんで、こうしてやってきてしまいました。」
「「お願いとは?」」
「アンさんは、もうすでにご存じかと思いますが、俺の妹が明日からお二人にお世話になるんで
宜しくお願いしたいと思いまして。」
「そんなことでしたか。」
「私のほうは、メイの相棒がみつかってホッとしております。後は2人がなかよくやってくれれば
問題ないと思いますよ?」
「私も、妻と同じです。」
「メイという子はどういう子でしょうか?」
「とてもいい子ですよ。」
「そうですか。」
「お二人が言うんだから大丈夫そうですね。」
「「ええ」」
「よかった。」
「では、最初のほうは馴れない仕事でお二人にご迷惑かけると思いますが宜しくお願いします。」
「わかりました。」
「すいません。ちょっと長居したようで、そろそろ失礼します。」
そういうと、男は立ち上がった。
外へ出ると、アンとロイック夫妻は見送ってくれた。
「カズキさん、あすから妹さんお預かりしますね。」と、アンさん。
「お気おつけてお帰りください。」と、ロイックさん。
カズキが帰った後、2人して顔を見合わせ「やっぱりカズキはお兄ちゃんなのね~♪」
と2人にクスクス笑われていたのは、カズキ自身知ることはなかった。