1話目 空に浮かぶ星
初めての作品を出させていただきました!
小説初心者で書き方とか色々おろそかだとは思うんですけど、、、
応援してくれると、とっても嬉しいです!
作者、桜音菜
「もう、要らない。」
夫と別れ、精神不安定になった母は、私を捨てた。
ある寂しい、涼しい、静かな夜のことだった。
『永遠に続く星の物語』
冷たく涼しんだ砂の上、私は母に捨てられてしまった。
外には出されない生活をしていたので、すべてが澄んでいるように見えた。
澄んでいる空、自然の匂いを運ぶ風。捨てられて寂しい気持ちを抱えながらも、開放感から安堵を覚えた。
「これから、どうしよう。」
でも、一人になった不安な気持ちは消えない。これからを考えている時、空に一つの星を見つけた。
「なに、あの星…」
その星は、周りの星とは比べ物にならないくらい輝き、地まで照らすような魅了感を発していた。
私の瞳には、その星しか映っていない。静かな夜に音を鳴らして風が吹いた。
薄い服で寒い。そんな感情を、忘れてしまうくらい吸い込まれている。
そんな気がする星だった。
「あの星について知りたいかい?」
「え…?」
私に話しかけてきたのは、ローブを纏ったおばあさんだった。
「あの星について知っているんですか?なんか、すっごい星で!」
私は慌てて質問した。説明も雑になるくらい、星に興味を示していた。
「その前にだ、お嬢ちゃん。そんなにボロボラな服を着て、夜中にこんなところに、、、家はどうしたんだい?」
「言いづらいんですが、ついさっき親に捨てられてしまって、、、」
私は、おばあさんの顔を見ず、土を見て話した。こんな境遇の私を、受け入れられるはずがない。
「そうか。大変じゃったの。今から私の家に来るかい?星の話もしてやれる。」
「え?」
思わぬ返答だった。身寄りのないこんな私を、わざわざ引き取ろうなんて考えるなんて、、、驚きが隠せないが今後の心配から断るのも難しい。
「わかりました。とても申し訳ないのですが、、、ぜひ!おばあさんのお家にいかせてください!」
*****
道と言えないような森の間を掻い潜り、おばあさんの家があるという街へ向かう。
私ってこんな山奥に住んでいたのか…運動などここ最近していないため、少し歩いただけで息が切れてしまう。
「ところでお嬢さんの名前は?」
「えっと、ルリハ!ルリハ・カザグレンです!」
「ルリハちゃんね、、、これから家族になるんだ。呼び捨てでも構わないかい?」
「全然大丈夫です!」
家族か、、、ちょっと新鮮。
長い森を通り抜けて、少ないが明かりが見えた。
「すごーい!!」
目の前に広がるのは、木でできた看板を掲げる店や緑に包まれた家など見たこともないような世界だった。
「夜だから静かにね。ルリハ。ここが私の家だよ。」
おばあさんが指を指したのは、巨木をそのまま家にしたような葉がついた家だった。
「中に入りな。」
ドアを開けて案内してくれた。人の優しさに触れるのは久しぶりでとてもほっこりする。
「お茶どうぞ。」
おばあさんは私にお茶を差し出してくれた。温かいお茶、、、体から心まで温まる。
「ありがとうございます…」
「じゃぁ、あの星について話そうか。」
「この本は?」
目の前に差し出されたのは、古い分厚い難しそうな本だった…
「わ、私!頑張れば読めるんですけど、ちょっと苦手で、、、」
「大丈夫さ。簡単に説明してあげるよ。」
「ありがとうございます!」
「じゃぁ話そう。あの星の秘密を。」
「…」
あの星は、かつて人々が栄光として作った、人工の星だった。
年月は遡り、200年ほど前というくらいか…
当時、世界はある脅威に恐れていた。世界を震撼させた、大魔獣だ。その大魔獣は、約5万人もの人々を虐殺し、土地を荒らし、世界を荒れ地に変えたと言われるほどの災厄だったという。
そこに立ち上がったのは、当時最強と言われた魔法剣士だった。
強大な魔法を用いて、大魔獣に立ち向かったらしい。
その結果は、、、相討ちだった。
その魔法剣士は、強大な力で大魔獣を倒したが、戦いで負った致命傷が響き、勝利した後すぐに、死亡したらしい。
人々は大魔獣を討ち取った魔法剣士へのせめてもの労い、せめて感謝の気持をと、栄光の証となるものを作った。
それがあの星だった。
だが、星を作るなど至難の業。そこに参戦したのが、大魔法使いっだった。
その魔法使いは恐ろしい魔法を使うとして恐れられていたが、星を作るにこれ以上の協力者はいない!と協力を承諾したという。
その大魔法使いが用いた魔法。
それは、、、
生贄の魔法
だった。
生贄の魔法について詳しい記述は残っていないが人の魂を代償とする魔法らしい。
どうして、人々は栄光として星にこだわったか、大魔法使いの存在などいろいろな疑問点が存在するが出来事だが、とても昔の話なのでわからないことがあって当然だ。
「私が分かる話はこれだけさ。」
「人工の星、、、生贄の魔法、、、」
「あまり聞かせちゃ悪かったかい?」
「わ、わるく…」
「?」
「悪くない!とっても素晴らしいお話だった!えっと、人がなくなってるのは嫌な話だけど、、、すごいお話だと思った!もっと知りたい!」
「いい心じゃな。」
「私、生贄の魔法について、、、この出来事についてもっと知りたい!!!」
「できることなら私も協力しておくよ。」
「ありがとうございます!そういえば、、、おばあさんのお名前は?」
「…」
一つ、風の間が開く。
「そうじゃな、仮に、、、ユース・アルギルとでも名乗っておこうか。」
「仮に…?」
「なんでもないよ。」
「…よろしくお願いします!ユースおばあさん!」
「おばちゃんでいいよぉ。こんな年だし丁寧に呼ばんくても良い。」
「わ、わかりました…ユースおばあちゃん!だね!」
「よろしくね。ルリハ。」
*****
ユースおばあちゃんに引き取られた日は、急遽でしたが来客用のベットで寝かしてくれました。
そして、夜が明けた!賑やかな街の声!色々、色々、、、楽しみが満載です!!!
「おばあちゃん!おはようございます。」
「おはよう、ルリハ。」
*****
1話目 空に浮かぶ星
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