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みずたまり
ローズは受け取った扇子を、ハンカチで簡単に包むと鞄にしまった。
「依頼が解決したのに、浮かない顔だね」
ずっと隣にいたレオンが不思議そうに言った。
「うん…。予想が当たってほしくなかったかな」
市場を見回す。
オレンジ色の灯りが灯った市場はまた違う表情を見せる。
「当たってほしくなかった…?」
辺りの風景を見ていたせいか、また水溜まりを踏みそうになっていたらしい。
レオンがローズの腕を軽く引いた。
「ありがとう」
「……」
きれいな水色の瞳を見ながらお礼を言う。
「これでここの用事は終わったから、行こうか」
この市場に長居はしたくないだろうと、ローズはレオンの手を取り引っ張った。




