ミュートもブロックも使った事はない。自分に嘘をつかず、読者にも嘘をつかなければ大丈夫だから。想定外の刺客には、相手が悪かったと分からせる為に全力を尽くしたい。
皆様今晩は! シサマという者です。
今回はなろうユーザー、主に作者サイドから賛否両論が巻き起こっている「ミュート、ブロック機能の簡便化」について、私の考えを述べさせて下さい。
尚、私自身はこの考えが正しいとか、こういう考え方を持っていると気が楽だよとか、そういう事を言いたい訳ではありません。
そこはご理解いただけるとありがたいですね。
まず初耳のユーザーの為に、ミュート、ブロック機能の簡便化について説明しましょう。
これまで手続きに時間と手間を要したミュート、ブロック機能の選択肢が、作者側の感想欄やユーザーマイページに常時搭載されました。
これにより、不快な感想やコメントを削除するだけではなく、その感想やコメントを書いたユーザーを即座にミュート、ブロック出来る様になったのです。
私の知る限り、作者側の人間の多くが心無い感想に傷つけられた経験があり、各々がミュート、ブロック機能を利用している様子です。
ですから、賛否両論が巻き起こるのはあくまでミュート、ブロック機能の「簡便化」であり、機能そのものに異議を唱えている人はいないでしょう。
「簡便化」をポジティブに捉えている作者は、現在進行形で悪質な感想やコメントに苦しめられている方や、過去のトラウマが原因でストレスが取れない、伸び伸びと活動が出来ていないという方なのだと思います。
また、荒れた感想欄やコメント欄に嫌気が差している読者も多いでしょうし、そんな方にとっては、まさに待ち望んだ機能ですから、自由に使うべきですね。
一方、「簡便化」をネガティブに捉えている作者の頭の中には、これまで熟考の末に決断して手続きに移行していた、ミュートやブロックが常に目の前に表示される事で、一瞬の感情や軽率な操作ミスによる悲劇を生むかも知れない……という懸念がある様です。
まあ、操作ミスをしても、それに気付いて素早く修正すれば他人に迷惑はかけないのですが、やっぱり作者の心情的に自己嫌悪に襲われる可能性はありますよね。
加えて、私を含めた「活動報告で相互ユーザーと交流を楽しむタイプの作者、しかもスマホ使用組(笑)」にとって、基本和気あいあいの活動報告のコメント欄が、ミュートやブロックの選択肢表示でスペースが狭くなる事は不便に感じます。
ダイエットで腹は凹んでも、画面をタッチする親指は細くなりませんからね!
こういった賛否両論が巻き起こる背景には、いつの間にやら巨大化したこの「小説家になろう」サイトに於いて、ユーザーのあらゆる願望が「サイト内のユーザーの力だけ」で成就出来てしまう……という現実があるからなのでしょう。
辛辣な批評が多いAmazonレビュー、こき下ろし画像が人気を集めてしまうYouTube、ポイントやブックマークを入れずにアプリで作品を拝借していく外部からの訪問者……。
それらの行為を称賛する事は出来ませんが、サイト外のユーザーをひとくくりに悪役にする様な思想にはならない様に注意したいですね。
未だ語られ続ける「なろう」発の名作は、外部からの支持も得て地位を確立した訳ですから。
さて、タイトルにもある通り、私は「なろう」に来て約2年、一度もミュート、ブロック機能は使った事がありません。
まずもって、私がまだまだサイト内で無名作家だという事もあり、悪質な感想や誹謗中傷コメントを貰った事がないんです。
勿論、批判的な感想や疑念を持ったコメントを貰った事はあります。
でも、その感想やコメントをよく読むと、物凄く丁寧に言葉を選んでくれているんですよね。
私自身、特にエッセイジャンルに於いては、伝えたい事を残さず的確に伝える為に時間をかけて作品を執筆しているつもりです。
そして、早い段階で自分のスタンスを明らかにし、自分に嘘をつかない様に、読者にも嘘をつかない様にしているつもりです。
私もかつて、感情的な内容のエッセイを投稿してしまった事があるので、期待した反応がなくて逆ギレしたり、弱音と激昂を繰り返したりはしたくありません。
そういった脆さはある意味、作家という人種の魅力でもあるのですが、私はそこで魅力を発揮したいとは思っていません。
「なろう」で人気者になる、プロの作家になる……といった事が私の目標ではなく、自分の書きたい作品を、出来るだけ長く保管出来る寿命の長いサイトで書き続けて、「なろう」という巨大な図書館の蔵書に残す事が、私の第一目標です。
それは頻繁な貸し出しは期待出来ない、人気のない作品かも知れませんが、蔵書としての装丁を小説情報と目次だと仮定した場合、アニメ化までした「なろう」のレジェンド作品と、私の作品の見た目は全く同じなんです。
ポイントやブックマーク、ランキングに囚われる事なく、自分が1冊の蔵書を寄与したという誇りを、全ての作者が持って欲しいと思いますね。
さあ! ここまで自慢げにミュート、ブロック機能を使った事がないとアピールしていた私ですが、実は10名程のユーザー様からはブロックされているんです(笑)。
初めて自分をブロックしているユーザー様を見た時は、普段「唯我独尊」とかぶっこいている私も、流石にショックを受けました。
何たって、面白い作品をブックマークしようとしたのに、させて貰えないんですからね!
そのユーザー様の別の作品を見た所、どうやら私のとある作品を読んで不愉快になられたらしく、申し訳ないと思いました。
とは言え、その当該作品にも熱心なファンがおり、私自身もその作品を書いた事に後悔はないので、そのユーザー様と作品の接触は諦めました。
仕方ないですよね。
何たってそのユーザー様は、私が今こうしてその経緯を書いている事すら視界に入らない様にしているんですから。
残り9名程のユーザー様が、私をブロックしている理由は特定出来ません。
彼等は私と全く接点のないユーザー様で、私がかつて批判的な感想を書いてしまったとか、低評価してしまったとかいう形跡もないんですよ。
尚、私は時々批判的な感想を書いたり、他人の感想欄やコメント欄で長々と自分語りをしてしまったりする事もあるのですが、そういう実害(笑)を受けたユーザー様は、私をブロックしていませんでした。
気にするレベルではないという判断なら、ありがたい事ですね。以後控えます。
接点がないにも関わらず私をブロックしているユーザー様は、恐らく創作スタンスや価値観が正反対で、私が下手にブックマークや評価を入れて「賛同的繋がり」がある様に見られる事を嫌がったのだと思いたいですね。
私としては、作品が面白かったからブックマークを入れようとした訳で、色々残念ではありますが、まあ、底辺作家の割に思想やスタンスは知られているんだなと、創作の励みにするしかありません。
それでは最後に、私が今回のミュート、ブロック機能の簡便化をきっかけに、この機能を使う事はあるのかを考えたいと思います。
考えるまでもなく、答えは「ノー」ですね。
私は自分に嘘をつかず、読者にも嘘をつかない様にする事を意識しています。
ポイントやランキングに左右される事なく書きたいものを書き、予告した作品は予告通りにスタートし、予告通りに完結させます。
応募条件が80000文字の賞に応募しようとした作品が、70000文字で完結してしまい、あと10000文字を追加したら明らかに完成度が下がると判断した結果、賞への応募そのものを諦めました。
そしてその作品は、文字数の制限のないネット小説大賞で、1次選考を突破しました。
私の唯一の対外的成果です。いい事もあるもんですよ(笑)。
ブレずに真っ直ぐに活動を続け、最低限の責任感やパクり疑惑に注意を払えば、アマチュアレベルでそこまで酷い誹謗中傷は来ないと信じています。
これが書籍や、ダウンロード販売等をされている作家であれば、作品の入手に金銭が動いている為、その内容や姿勢次第で苦しむ可能性はありますが、そこは覚悟しなければならない道です。
私達が皆、仕事で苦しんでいる様に……。
それでも、想定外の刺客が現れる可能性はあります。
その時には、相手が悪かったと分からせる為に全力を尽くしたいです。
ブロックよりも、感想欄閉鎖よりも、論戦の勝敗も超越する恐ろしいものを見せたいです。