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【最終章突入ッ!!】コピー使いの異世界探検記【28万PV突破!】  作者: 鍵宮ファング
第2章 不思議な僧侶と世紀末的砂けむり事件
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第33話 復習の剣と悪魔的な取引の答え

「おらぁっ!!そこだっ!!」


タクマはゴーレムの内部を走りながら、次々と現れる警備ロボらしきものを切り倒していった。

どこに繋がるかは分からないが、ロボットならば何処かに心臓部があるはず。

タクマはその一心で分かれ道を適当に進んでいく。


『侵入者、排除スル!』『侵入者、排除スル!』

「くっ、次は人型が……しかも囲まれた!」


人型の警備ロボが、指の銃を向けてタクマに近づいてくる。

そこで、タクマはまた修行で学んだ事を思い出し、心の中で唱える。


(あの朝練やゴブリン退治、その基本は確か、カウンターからなる攻撃)

「今だっ!!」


タクマがそう叫んだと同時に、警備ロボが発砲する。

タクマはそれを、警備ロボの肩を踏み台にして避け、その後ろから一体の首を斬った。


『フォーメーション・B、発動シマス』


警備ロボが耳が痛くなりそうな機械音声で、仲間の警備ロボに命ずると、そこにいた全てのロボが腕を剣に変えて襲ってきた。

タクマはあの時ブレイクがやったような、カウンター戦法を用い、警備ロボを斬った。

前から来る剣を弾き、その隙に斬る。

左右からきた敵はそのままスライディングで避け、同士討ち。

その調子でタクマは攻撃を続け、だんだん敵の数が減ってきた。


「よし、この調子で……」


すると、急に辺りが揺れ始めた。

そして、その揺れのせいでロボットの残骸が飛び跳ね、それが着地と同時に爆発し始めた。


「だぁぁっ!!マズいマズい、マズいって!!」


タクマはそれにビビって逃げた。

だが、そんな中でもお構いなしに目玉型の警備ロボが、レーザー光線を出しながら追ってくる。


『侵入者!排除!侵入者!排除!』

「あぁぁぁぁぁぁ!!!うるせぇぇぇぇっ!!!!」


タクマは半分パニックになりながら、気持ち悪い警備ロボを斬り倒し、心臓部があるであろう所まで走った。



そしてその頃、外の方では……


「撃てー!」「《メガ・フレア》!」「《メガ・ランディオ》」


応戦に駆けつけた兵士や冒険家が、現れたゴーレムを倒す為に魔法を放った。

ブレイク達も、足だけでなく、手や太もも辺りにも攻撃を仕掛けようとした。

他の兵士や冒険家が放った魔法が、ゴーレムの腹部で爆発を起こす。


「なぁZ、その悲鳴のレクイエムとやらが聞こえないが、まさかこの程度か?」

「まさか、これはまだ序章に過ぎませんヨ、彼らにとってネ」


Zは虚で不気味な瞳孔を広げながら、不気味な声で笑う。

その不気味さに呆れたオニキスは、ため息をついて高台から降りようとした。

しかしその時、後ろから何かが飛んできた。

オニキスがそれをキャッチして正体を見ると、それはメスだった。


「途中退室は困りますネェ、それより、アノ話の答えは出ましたカ?」


さっきまで笑っていたZから笑顔が消え、オニキスは動けなくなった。

またあの時のバインド的な魔法……


「それで俺は更に強くなれるんだよな?」

「えぇ、私の力の研究に付き合ってくれるのならば、絶対に強くなれますヨ」

「なら決まりだ、お前の話に乗ってやる」


オニキスがそう言うと、全身にかけられていたバインドが解けた。

Zは Yesと言う答えを聞いて安心したのか、オニキスの使っていたワイングラスにワインを注ぎ、ゆっくりと拍手をした。


「おめでとうオニキス君、これで君も救世主に仕える神聖なる者となれタ」

「乾杯しよう、そして……」


しかし、オニキスはZの話を聞こうともせずにワインを一気飲みし、そのワイングラスを割った。


「ちょ、人の話も聞かないで何しているのでス!」

「やっぱり睨んでいたがアイツは強い、俺もそのレクイエムショーに混ぜやがれっ!!」


オニキスは血のように付着したワインを親指で拭い、高台から飛び降り、ゴーレムの所まで走り出した。

それを見てオニキスは少々イライラしながらも「酔ってやがりますネ……」と言いながら、最後の一杯を飲んだ。



またまたスポットライトを戻してメア達は……


「ちっ、腕の辺りも探したが、なかなかロウらしき所が見つからねぇ!」

「こっちもそろそろ限界じゃ!ここは一旦離れて、そこで作戦を考えるぞ!」

「それにあの兵士達があのまま攻撃を続けたら、中の人達が死んでしまう!」

「だ……だったら……早くあの人達に腕を狙うよう……」


ノエルは魔力を使い果てて倒れてしまった。


「ノエルちゃん!しっかりっ!!」

「メイジュ!今は声掛ける暇はねぇ!背負って一旦逃げるぞ!」

「あぁ、兄さん」


メイジュはブレイクの目を見て、魔力を使い過ぎて伸びてしまったノエルを抱えながら走った。

そして、何とか兵士達の所まであと数メートルまで来た時、ブレイクが剣を取り出し、急に現れた黒い剣を弾く。


「誰だ!こんな時なんだ、気をつけ……」


ブレイクは怒鳴ろうとして、その持ち主らしき人物に声をかける。

しかし、そこに立っていたのは、あのオニキスだった!

ブレイクはそれに驚き、目を丸くした。


「やはりアルゴ一、黙ってても最強なのは間違いないな」

「テメェ、終わった後にやるって……」

「気が変わった、俺もレクイエムショーに出演したくなったんだ。だから称号を寄越せ!!」


オニキスは自分の剣をブレイクに向け、そのままブレイクを睨みつけた。

ブレイクもそれに負けないように睨み返し、剣を構えた。


「それでいい、本気で掛かってきやがれ!」


そうして、キョーハイ砂漠で、ゴーレム内部の探索、遠方作戦会議、そしてオニキスとの戦いが始まったのだった。

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