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転生少女、と、お気に入りの中庭。

 わたしが感じていた違和感が全て解決したわけではなさそう、だけど、とりあえず今の自分に対する違和感の正体はわかった。


 と、すると、だ。


 わたしは日本人で水森亜里沙。


 うん。この名前はしっくりくる。


 わたしだって言われれば、すごく納得できる。


 で、この子のアリシアに転生した、と。


 失った記憶はこのアリシアとしての人生、なのだろう。


 亜里沙としての記憶は確かに曖昧で無いようなものなんだけど、亜里沙として生きたという感覚は残ってる。


 アリシアとしての記憶、これは、人生としての感覚のキオクまでもが失われている。ということみたい。


 うん。悔しいな。


 わたしとアリシアが別人だという説は無いのかもしれない。アリシアが亜里沙の記憶を持ったまま生まれ生活してきたという事は、この世界に、両親、知人すべてとの関わりの中で育んできた記しなのだから。

 それをわたしだけが忘れてしまっているという事実が、悔しい。

 母さんの記憶が無いのが、悔しい、のだ。




 お昼休み、厨房の賄いをいただくリーザと別れ、わたしは中庭でお弁当を食べる事にした。


 お母さんがよういしてくれたお弁当。おにぎりが二個、おかずもちゃんとある。


 卵焼きにインゲンのお浸し、菜っ葉の炒め物。


 そんな豪華なものでは無いのだけど、嬉しい。


 中庭への扉を開け、小道を進む。ここの中庭には以前よく来ていたって、リーザから聞いて、今日はここでお弁当を食べようっておもったのだけど。


 この中庭、大学の頃よくお弁当を食べていた場所に、似てるな。わたしのお気に入り、だった場所。


 立ち入った瞬間、そんなイメージが頭の中に浮かんだ。


 そっか。アリシアも、そうだったのかも。


 そう、なんだかそれまで感じていたアリシアという別人、という、感覚、が、少し解消されたような、そんな気がした。





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