転生少女、と、オムライス。
「ここここ。ここのお店が美味しいの」
看板に「ねこや」って書いてある。ん?猫のお店? 入り口の前には猫の置物が「いらっしゃい」って書いた立て札抱えて招いてる。
カランコロン
ドアを開けると
「いらっしゃいませー」
大きな声で迎えられた。
時間はまだお昼じゃないけどお店の中はけっこう混んでガヤガヤしてる。
「どうぞ、お好きな席に座って」
恰幅のいいおかみさんがそう言って空いてそうな席に手を向けた。
「あそこにしよう」
リーザが選んだのは窓際の席。二人で座っても余裕があるテーブル。場合によっては椅子を移動して三人とか四人とか座れそうだ。
広いテーブル。座り心地のいい椅子。そんでもって綺麗に整えられた店内。
多少人の声でざわついてはいるが、とても居心地の良い空間だった。
壁にはいろんな猫の絵が飾ってある。本当に猫がいる訳ではなさそうだけど。
いいなぁ。こういうお店。
「何食べるー?」
「わたしオムライスにしよっかな」
「じゃぁわたしも一緒」
二人ともオムライスにした。メニューは文字だけだからどんなのが出てくるのか楽しみだ。
注文してしばし待つと、
「お待たせしましたー」
大きなお皿二つ両手に持ったおかみさん。お皿が大きいのはそのまま持っても料理の熱で熱く無いように、っていうことかな?
オムライス自体はそこまで大きく無い普通のサイズだったけど、ふっわふわの卵にソースが目一杯かかってて、すごく美味しそう。
「いただきます」
両手をあわせいただきますするとリーザもいっしょに手を合わせてくれた。
「おいしーねー。幸せ」
一口目からほんととろっとろの口当たり、ソースも絶品だ。思わず笑顔になる。
「あはは。そういう顔してくれるとほんと誘って良かったっておもうよー」
リーザもすっごく笑顔。良かった。
オムライスは美味しいのデス^_^




