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転生少女、と、魔王のキオク?

「亜里沙ちゃんちを中心に一区画分の空間に異常が現れて、今ラインハルト様たちが出動した所なの」


 ああ、そうか。ラインハルト様って、あの時の騎士様だ。あの悪い虫を退治してくれた人。


「無事で良かった……」


 そう、泣きそうな顔でわたしの手を握るサーラさま。


 ……バグ達の仕業。あたし達が邪魔だったからゼロ空間に落っことしたんだね。


 そっか。


 バグって、意思があるの?


 ……ある、よ。


「あります、わ。但し、ほとんどの場合事前に決められたプログラムに沿って行動している印象ですが」


 ……学習能力があるのよ。思考回路は不明。目標はこの世界のデリート。ただし、魔王抜きだと能力に制限がかかる、って所。


「やはりナナコさんが居ると助かります。わたくし達だけではそういった情報を知るには限界がありました、から」


 ……どういたしまして。っていうかあんた普通にあたしの意識もよんでるのね。


「今回は、500年前の様な失敗は許されませんでしたから。どうしても貴女には味方になって貰わなければならなかったのです。神様」


 ……だからアリシアを巻き込んだ、のね?


「ええ、彼女こそがキーでした。わたくしがここに転生したのも全てその為。……わたしは亜里沙ちゃんを巻き込みたくなんかなかった。危険な目になんてあわせたくなかった。……しかし、どうしても必要だったのです。瑠璃。ごめんなさい」


 え? え? どういうこと?


 なんかわたしだけ置いてきぼりで会話が続いてる。っていうかサーラ様って二人いる?


「わたくしの前世はカッサンドラ。転生し、今は瑠璃の魂と同居しているのです」


 ……あたし達と似た様なもんね。あたしとあんたもこの身体の中で繋がって同居しているわけだし。ちょっと違うんだけどね。


 そっか。あたしの中に魔王のキオクとナナコがダウンロードされたみたいに、サーラ様にはカッサンドラさまが降りて来たって言う事か。キオクだけ、じゃ、なかったんだね。


 んで、どうすればいいの? これから。


 ……ん。どうしよう、ね。


 もう、ナナコ。


「貴女の中に、ヒントがある筈なのですよ。アリシアさん」


 わたしの中に?


「貴女のキオク、の中に」


 わたしのキオクの中に……。




 魔王のキオク? かなぁ。

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